前向きソング

苦手なヤツのひとつでござんして、


頑張ったらいいことあるぜー♪ 頑張れー♪


的、応援ソング。そういうものに、鼓舞されたことはついぞありません。


国語教師というの長々やっているわけですが、


「文学」というのは、頑張ったけれど報われなかった時に、


辛い、悲しい、切ない、寂しい、


時に、


そういう感情に対して、己がどのように対処して、そこから抜け出すのか? 抜け出せるのか?


というサンプルを、矯めつ眇めつしながら、我が身に染み込ませながら、


処世というヤツを、学んでいくものだと思っておりますので、


「文学」や、「音楽」や、「芸術」というものからボクは、そういうことどもを学んできたニンゲンでありますから、


目標に向かってみんなひとつになって頑張りまっしょい! 頑張ればいいことありますけん!


などようの、陽気なこと、悪く言えば、脳天気なことを語る人たち、事どもについては、


常に、懐疑的な眼差しを向けております。


とは言え、


楽しいと思うことが目の前にあるならば、


それを、心の底から楽しもうとすることは、それはそれで、大切なことだと、


己がそういうことのできない質のニンゲンでありますからゆえに、


思ったりも致すのであります。


順延に順延を重ねた、我が職場の「体育祭」ではありますが、


明日は、無事、挙行できるでありましょう。


楽しむ人は、心の底から楽しめば良いと思います。はっちゃけてください。


でも、そんなあなたの楽しみを、


楽しめない人がいるということを、理解している、知っていることも、


楽しめない人のことを、「つまんねーヤツ」と断じて、


切って捨ててしまわないような視点を持つこともまた、大切なことだとボクは思っております。


ボクのやっている本業やら、音楽は、


そういうことを伝えたい、伝わりゃいいな。と、力なかなか及ばぬ中でやっております。


わかるかな?


わかんねーか、


なぁ……。