傷だらけの天使

Gohさんが貸してくださった、"傷だらけの天使"BOXセットⅠ&Ⅱを、観始めた。


プロジェクターはあるものの、大画面液晶テレビなどようのものはございません我が家、
これを観るには丁度良い、ブラウン管テレビがございますゆえ、そいつで観始めた。


本放送、1974年10月〜75年3月。全26話。オイラ、中1。
当時、見損なった回もあり、再放送も何度かあったにも関わりませず、それでも見損なってる回があるまま今日に至る。


今回観るのは、恐らく、30年以上の時を経ている。


監督に、恩地日出夫深作欣二神代辰巳工藤栄一などようの、恐るべき顔ぶれ、
脚本に、市川森一鎌田敏夫大野靖子柴英三郎などようの、これまた恐るべき顔ぶれ、



今観ると、


登場人物たちの喫煙率、半端ない。出てくる人々、みなタバコをくわえて煙を吐き散らしている。
今時のテレビドラマではあり得ない、性と、暴力と、堕落と、退廃と、汚濁に充ち満ちている。


のですけれど、


地べたを這いずり生きている連中の生命力もまた、半端ない。


今の中学生、こういうドラマをテレビで目にすること、決してないわけで、
こういう番組放送すると、下品だとか、不道徳的だとか、コドモに悪影響を及ぼすとか言い出す人、必ずいること想像できるわけで、
かつてのテレビ番組、テレビドラマって、遠慮会釈なかったよな、と、思うのです。


エロやら、グロやら、ナンセンスやら、悪いヤツやら、汚いことやら、ズルいヤツやら、恥ずかしいことやらを眺めながら、
ボクたちは、カッコ良さとは何か? を学んできたように思うのです。


お上品にしつらえられたものばかりで、猥雑なものに触れないまんまそのまんまおっきくなると、
そりゃ、お子ちゃまなまんま、そのまんまのオトナになっちゃいますわ。と、納得しちゃったのであります。


文学やら芸術ちゅものに、興味関心抱かない抱けなくなるのも当然なのかもしれません。


ショーケン演ずる修のあとを「あ〜にき〜ぃ〜!」とくっついて回る水谷豊の姿から得ることの方が、
警視庁「特命係」の水谷豊の姿から得ることより、数千倍多いと思ったボクでした。


にしても、


岸田今日子さんをはじめとして、登場する女たちがみな美しいこと愛らしいことと言ったら……、


ボクが、歳食ったからですかね?