ハイエナ
採点地獄に舞い戻りながら、
昨日観た、『ライオンキング』の後味の悪さを考えていた。
きっと、後味の悪い人など、ごくごく少数に止まるのだろうとは思うけれど、
言いようのない苦々しさを反芻していた。
後味の悪さは、昨日も書いたのだが、「ハイエナ」の扱いに集約される。
「ハイエナ」たちは、その後ろ足の短い、(ヒトの目から見て)不格好で冴えないルックスにかてて加えて、
戦闘力も低く、寿命を終えた動物たちや、他の肉食獣が屠ったあとの死肉の残滓を食らって生きている。
そして、劇中では、コドモたちが決して踏み込んではならない場所で、日陰者として暮らしている。
先代の王の弟であるスカーは、そういう、知力にも恵まれていない彼らを利用し、実の兄を殺して王の座に着き、
その見返りに、彼らを日の当たる場所に連れ出したが、人望のなさもあってうまく行かず、
「ハイエナ」たちからも不満の声が挙がるようになる。
先代の王の息子による復讐劇が成功裡に終わったあと、
素晴らしい動物王国が再建されたように見える中、「ハイエナ」たちの行き場については何も語られることがない。
このドラマが、ニンゲン世界の寓話であるならば、ないわけがないのですけれど、
果たして「ハイエナ」たちと、「ハイエナ」たちが住む世界は、このニンゲン世界の、誰を、どこを示唆しているのか?
そのことを公然と語る者は、どこにもいないようであるけれど、ボクは考えないわけにはいかない。
大阪府知事は、「文楽」の手法を導入しましたと公言して憚らない、この『ライオンキング』の舞台を観て、
その面白さを絶賛したと聞く。動員力を褒め称えたと聞く。「文楽」に、『ライオンキング』を見習えと言ったと聞く。
『ライオンキング』は、ゴージャスなエンタメではあるけれど、これを「芸術」と呼ぶには、余りにも底が浅いとオレは思う。
大阪府知事は、「芸術」なるものを舐めているか、根本的に理解できないニンゲンなのだろうな、と思う。
理解できないなら、理解できぬまま、口出ししなければいいのだけれど、
口を出すからには、わかっているつもりでいるのだろう。浅はかなヒトだ。
大阪府知事の目に、この『ライオンキング』というドラマにおける「ハイエナ」たちは、どう映ったのだろう?
「ハイエナ」から「ライオン」になったと思っている者の目には、きっともう、「ハイエナ」のことなどどーでもいーんだろーな。
などようのこと、考えながら、ようやっと、採点地獄から抜け出した。
あとは、17日からのライブ3連発に備えるばかり。
7月17日(金) NAMBA Mele
The Monkey Business Extra Light / Raw Emotions / THE LADYBUGS / ケリーマフ / モンゴリアンダイナマイツ
OPEN 18:30 / START 19:00 AD ¥1,500 DOOR ¥1,800 (+1drink ¥500)
※ モンビジの出番はトップ。19:00頃の予定
7月18日(土) 京都 夜想
夜の水たまり / メトロロ / 野村麻紀とハイそれまでよ / ネコグルマ
OPEN 18:30 / START 19:00 ¥1,500 (+1drink ¥500)
※ 夜たまの出番はトップ。19:00頃の予定。
7月19日(日) 十三 CLUB WATER 「夏のサイゲンナイト 第2夜」
The Nite Times / The Monkey Business Extra Light DX / たこボーBand / 月想−GASSO
OPEN 18:30 / START 19:00 ¥2,300 (1drink込)
※ モンビジの出番は2番手。19:40頃の予定
出し切りますぜー♪