アニマルハウス

観てなかったのかよ!


と言われると、面目ないのでありますが、


観ていなかった『アニマルハウス』(1974/ジョン・ランディス)を観る。


60年代のアメリカ、おバカな大学生たちがおバカを繰り広げる。ただそれだけのお話なんだけど、
その大半が中流以上のそこそこお金持ちの家に育ったバカ息子たちなんだけど、


ジョン・ベルーシの怪演と、おバカではあっても、反権力反体制を貫いていやはるところが面白うござんした。


で、この映画、


大学に入ると、「友愛会」なるサークルに所属せんければならんのですが、
そのサークルに、体制におもねっている優等生サークルと、おバカどもが集う劣等生サークルがあって、
劣等生サークルを壊滅殲滅せんと暗躍しておじゃる大学当局と、それに抵抗するおバカども。
という構図の中、展開される。


この国じゃ、あり得ないシチュエーションのようですが、


ボクの行ってた大学、学生自治寮に入寮する時、寮内のサークルに所属せんければならんかった。


男組、歴研、轍、peeps、新世界、山椒、椰子 などようのわけのわからん名を冠しているサークル。
取りあえず、政治色薄そうで、関西出身の学生もいそうなところということで、我が方はエトセトラなるサークルに入っていたのですけれど、


それはもう、どのサークルも、連日連夜の酒盛り。
金のない者ばかりが集っているので、必然安酒なのだが、浴びるように飲み、おバカなことばかりやっていたので、
アニマルハウスの学生たちを笑えないのでありました。体制側におもねる優等生サークルなどはひとつもなかったし(笑)


懐かしさに、寮の名をググってみたら、


あろうことか、


鉄筋の建物に替わっちゃいるが、未だに存続している当該寮、学生の自治はおろか、
大学側が、飲酒による問題を理由に寮生全員を一時退去させ、
寮内で一切酒を飲まないことを誓う文書を学生全員に提出させ、新しい寮生を迎えて再開した。との報。


酒好きでない学生が安心して住めない、息子の飲酒が心配であるという保護者からの相談苦情、
を無視できなくなったことによる措置なのだそーで……。


大学生の息子の動向に、あーだこーだと親がクビを突っ込んでくるという。
何とも幼稚な時代になったもんだ。


ジョン・ベルーシはきっと、あの夜でアカンベして笑っていることであろ。


やれやれ……。