わかんない

笑えない話なのだけれど、


文学青年の常として、


昨今、文学青年などいうのは、絶滅危惧種に認定指定されているので、


「夭折」の読み方すらわからぬ若者ばかりだと思われるのだけれど、


若い頃、「夭折」というコトバの響きと、そういう生き方に憧れたことがあった。


のだけれど、


若いうちに、特に何事かを成し得ることができたわけでもなく、


友がとっとと彼岸に去って行ったり、親が身罷ったりするのを見届けながら、


高校2年の時、阪急電車神戸線の車中で、人相の悪い尼さんから、
「あなた死相が出ていますよ」と不吉なことを言われたけれど、


面倒見の良い人情家の仮面を被りながら、その実、自身の立ち回りのために躍起になっているという、
そんな内面を見透かされていたボクのことを避けるようにしつつ、水面下であれこれ動いていた、
動いていたこともボクに見透かされていた、かつての同僚女性から、
「あなたはきっと、最期は自殺とかするタイプの人ですね」などようのことも言われたけれど、


呆れられるまで生きてやる。という風に宗旨替えして、
どうせわけもわからず与えられた命、尽き果てるまで、朽ち果てるまで生きなきゃ損だろ。と、のたうち回っている。


だから、


新しくこしらえたばかりのブログに、
購入したアコギのブリッジピンやサドルを交換したついでにピックガード張り替えたことやら、
敬愛しているインディーズ・バンドの昔のCDを頂戴した。ヘビロテ確実。


などようのこと綴っていた男が、


その直後に、


例外的な遅さだったとはいえ、ボクが音楽やり始めたその年齢にも届いていないのに、
まだ頑是無いコドモがいるというのに、


自身の手で自身にケリをつけたなど伝えられても、


そりゃ、それなりにエキセントリックなところのある男ではあったけれど、
世の中というヤツと巧くやっていくということのできない男ではあっただろうけれど、


実感が湧かない……。何かの間違いなんじゃないかと思う。


誰か、ボクに納得のいく説明をしてくれないか?