タイミングの悪い男

アタシャ、自分のことバカだとは思っていませんが、偉いとも思っておりませんので、


それはたとえ、
自身がガッコのセンセでなく、政治家のセンセであったとしても、偉いなどとは思わないし思えないニンゲンでありますので(笑)、


どんな方が相手でも、とりわけそれが初対面の方であったり、仕事上、関係するところの方であるならば、
丁寧すぎるほど丁寧な物言いを心がけて、お話しさせて頂くのですが、


同業の中には、自分のことをどんだけ偉いと思っとるんやろ、コイツ?
という輩が、今の職場の身近にいないのは幸いなのですけれど、かつての職場にはおりまして、


職場に出入りされている、
「写真館」の方だとか、「旅行業者」の方だとか、教科書テキスト関係の「出版社の営業」の方と話す時に、


相手を立たせたまんまそのまんま、己はソファにふんぞり返って、
「別に、他に頼んでもええんやで、わかってるやろ?」などようの憎々しい口の利き方するわけで、


横で見ていて、何度、「殴ってやろうか?」と思ったか、わからぬくらいなのですが、


こういう輩に限って、立場が上の者に対しては、相好崩してヘラヘラと揉み手をしながら卑屈なしゃべり方をするという、


それを見ていて、また、「殴ってやろうか?」と、何度思ったか、わからぬくらいなのですが、


そういう輩が、本府に属するガッコの中で、イチバン賢いお子たちが勉強されているといわれている高校のセンセとして、ふんぞり返っておいでのようですから、天網恢々疎にして漏らしまくっておるというのが現実。


世の中、間違ってるね。あるいは、腐ってるね。


などようのこと思い出したのは、


我が職場にも、先のような方々、訪れて、オイラのような者にも挨拶されて行くのですけれど、


そういう方の中にも、「タイミングの悪い人」というのがいるもので、


この方、


こちらが忙しくしている日や時間帯を狙ったかのようにやって来る。
授業から部屋に戻ってもやること抱えているのに、戻るところを待ち受けていて、「待たせて頂いておりました」と、話し始める。
飯食う暇もなくバタバタしたあと、やっと腰を下ろして飯にありついたその瞬間をめがけてやって来る。
やり始めた仕事、終わるまで途中で手が離せない仕事やっているまさにその真っ最中に、後ろから「あの〜」と声をかけて来る。
朝から続く怒濤の時間帯をやり過ごして、ほっと一息、やっと一息、お茶でも飲みますか。というところにやって来る。


そんな時でも、「イラッ!」とした感情はできる限り表に出さず、応対に相務めるアタクシですが、
S研出版の営業の方、あなた、タイミング悪すぎっ!


それに引き替え、C書店の営業の方のスマートなこと。大抵は、こちらが余裕ぶっこいてる、その時に現れなさる。
こちらの立ち居振る舞いで判断されているのか、端的に用件だけを述べて去られる時と、雑談を交える時のそのタイミングを心得ておられる。


こちとら、教科書や副読本選ぶ時、そういうこと基準には致していないとはいうものの、
こういうのって、俗に言う、「持ってる」のと「持ってない」のとの差、なのでしょか?


などようのこと言っているオイラも、「持ってる」か「持ってない」かと言われたら、


「持ってない」方のような気が、沸々と致しますのですけんどもね……。 あが。