終わらない歌
やれるうち、やれる時にはやるべし。
リハができなくても、共演する対バンさんに申し訳ないから、開演時間に間に合う限りにおいてはやろうと決めた。
自分たちのお客がゼロであるかも知れなくても、対バンさんと対バンさんを聴きに来たお客がいるならやろうと決めた。
仕事に穴は開けられない日。だが、開演時間には間に合いそう。
だからやらせてもらうことにした。
午後4時過ぎまで仕事の後、早上がりしてダッシュで帰宅。眠い目こすってクルマ転がし一路京都は"SILVER WINGS"へ。無事、開場時間に間に合った。
さぁ今夜は、見知らぬ対バン見知らぬお客の前でやらかそう、とトップバッターのバンドさん眺めていたら、
ドラマー・マサヒロさんが友人と一緒に聴きに来てくれた。
こういうサプライズというのは、至極嬉しい。
たまたま聴いてくれるお客だけじゃなく、ウチの音を聴きに来てくれる人がいるのはやはりありがたい。
嬉しさ余って、ちょっと肩に力の入った固い演奏だったかもしらん。特に相方(笑)
でも、どこへ行っても、どんな対バンさんやお客の前でも、
ウチはウチの音楽を、ウチの演奏をいつものようにやらかしますぜ。
というブレのなさは身に付いてきたように思う。
にしても、
マサヒロさんの登場にも驚いたが、
PA清水くんが取りいだしたる文明の利器。ステージ上でタブレット型の端末いじくり、液晶画面で中音外音の出力バランスを視覚的に確認しながら遠隔操作でセッティングを変更できるすぐれもの。リハなしだったが、本番も中音はまったく問題なかった。少しくびっくらこいた。
もはや、そーゆーことになっているのね……。
でもって、
ウチの演奏中、終始下向いて携帯いじくってた対バンの若者が終演後、「ありがとうございました。かっこよかったっす」と笑顔で握手を求めてきたけれど、
ビル・エバンスのヴィレッジ・バンガードであっても、客席で談笑しているヤツがいたのであるからして、
もはや、そういうことには動じないよーになっております。わはは。