戦争を知らないオトナたち

ちょっと前から気付いてたんですが、


高等学校の国語教科書から、


波が引くように、


反戦文学」や「プロレタリア文学」が、


なくなっているのでありまして、


大岡昇平の"俘虜記"とか"野火"とか、
原民喜の"夏の花"とか、
井伏鱒二の"黒い雨"とか、
葉山嘉樹の"セメント樽の中の手紙"とか、


そーゆーもんが、どんどん姿を消していて、


野坂昭如の"火垂るの墓"を採っている教科書はまだあるにせよ、


反戦」や「労働者の悲哀」描いたもの、ホントに少なくなっていて、


オレよりも、ひと世代前の国語教師にあっては、


反戦文学ばかりの教科書はもーいーわ」


など言ってたの覚えているのだが、


現場が飽きてどーすんだよ!


と、思う。


10年経ったら残らない、くっだらねぇプチブル文学、時代に媚びるように載せている教科書で文学に触れる世代が、


戦争やら貧困について考えないのは、


ある意味当然であって、


ゆとり教育」の弊害がどーしたこーした言う前に、


文学を通して、何を伝えるのかの方が大事なんだぜ。


それがオトナの責任ってもんだ。


と、オレは思う。


と言いつつ、某社が作る教科書編纂の末端支える仕事、


頼まれたけど断ったのもオレなんですけどにゃ……。