肉食獣の世迷い言

ニャンコと暮らすようになってから、


捕鯨とか、イルカ漁の話とか、里に降りてきたクマを射殺したとか、
そーゆーの耳にした時の気分印象が、以前とは違ってきた。


オイラは、


肉も食すし、革のベルトはもとより、ブーツに革ジャン革ジャケも愛用している。


ニンゲンも食物連鎖の中で生きている生き物であるからして、生きるために必要な殺生はやむを得ぬ。綺麗事は言ってられん。


とは思う。のだが、


自分の手で豚や牛や鶏を殺したりせにゃならんとなったら、
あえて肉は食わないかも知らん……。


だって、生き物殺すこと、自分でできそうにないんだもの。
いや、そう言いながらできるようになるのかなぁ……。ん〜……。


ブーツや革ジャン、革ジャケにしても、
豚さん牛さん羊さんの肉を頂戴したあと残ったものどもを、捨て去らずにありがたく使わせて頂いているのです。と、思えば、いいのではあるけれど、


カンガルーの革とか、ワニ皮のベルトや財布とか、ミンクやキツネ、ウサギにタヌキの毛皮とか、皮を剥いで利用するというそれその目的のためだけに捕獲され殺された生き物の死体を身につけたいとは思わない。


これについては、ニャンコと生活するずっと以前から悪趣味だと思っている。
虎の皮の敷物とか、趣味のハンティングとか……。有り得んわ。いらんやろ。


カンガルーやワニの肉は食ってますぜ。
と言われりゃ、そーなのかも知れないけれど、カンガルーやワニをわざわざ食うこともないだろさと思うわけで、


そうなると、


クジラやイルカ、わざわざ食うことないでしょと言われれば、他国の文化に口出しするなというその理屈は通らぬような気がして、


捕鯨についても、アタクシ、以前とは考えの落としどころが違って来ている。
クジラの肉も、クジラベーコンも好きだけどさ……。


にしても、捕鯨に反対している連中って、牛や豚や鶏は食わないんだろか?
牛豚鶏は普通に食いながら、捕鯨には目くじら立てて(洒落にあらず)反対している連中も少なくなさそうで、それはそれで理解できんのだが。


とりあえず、膝で眠るニャンコのアタマ撫でながら、


可能な限りにおいて、無益な殺生には荷担しないよう生きて行きたいものですな。と、思う。


その割に、オレ、


身につけている皮革製品率は一般民間人より高そうだし、
外に行ったら牛丼食うし、鶏の唐揚げ好物だし、焼肉も食いたくなる。
ニャンコのゴハンにしたところで、人が殺して加工した鶏や七面鳥なわけで、


ビミョー……。


なんともかとも、ニンゲンってやーね。