ヨクミキキシワカリ

「見たくないもの」


というのは裏返せば、


「見たいもの」


だったりするわけで、


ダイアン・アーバスの写真などは、


その象徴だったりするのだけれど、


実際にそういうことども目の当たりにすると、


抱え込んでしまうものもまた溜まっていくわけで、


ダイアン・アーバスの最期が、


それも同時に象徴しているわけで、


今の職場にいなければ、


見なかっただろうもの、聞かなかっただろうもの、


もっと言うなら、


想像の範疇を出ることなく、他人事であったことどもを、


見たり聞いたりするだけでなく、


それに直接関わったりすることも数知れずあったから、


いろんなものがオレの中には溜まっているわけで、


そんな、澱のようなものどもをどう消化するか、昇華していくか……。




見たい人がいるから見せてやろーじゃん。見せるべき。


と、世間にばらまくのとはまた別のお話。




  アラユルコトヲ
  ジブンヲカンジョウニ入レズニ
  ヨクミキキシワカリ
  ソシテワスレズ


ジブンヲカンジョウニ入レズニ


というのが「鍵」。賢治は凄いな、やっぱり。


ジブンヲカンジョウニ


入れたものは、すべからく生臭い。