カメのノロイ
連日連夜の暑さにアタマをやられたのか、
同僚(三十代独身)が出勤途上で「水槽」を拾ってきた。結構、デカイやつ。
こ汚いTシャツに短パン、ビーサン履いて、捨ててあった「水槽」抱えて電車でご出勤。
どこからどー見ても危ないヒトやろ?
「水漏れしてるから捨ててたんでないの?」と言うと、
「それならそれで仕方ないが試してみる」と、中庭で洗って水入れている。
やがて、「漏れてない。使える!」とご報告。
あー、よかったね……。
「水槽」見ていると、何かを泳がせたくなったらしく、
これも、この猛暑の中、連日のマラソン・イベントなるものに参加してアタマのネジをどこかに落っことして、真っ黒クロ助になって戻って来た同僚青年(二十代独身イケメン)と、何やら相談。
近場で金魚や熱帯魚売ってる店を、探している。
ど−やら、近場のペットショップで金魚が1匹50円で売られていること突き止めている。
買いに行くのかと見ていると、
今度は二人、「そこの川に魚を捕りに行こう!小さいの一杯取ってきて泳がせよう!わはは!」と相談している。
釣り竿はおろか、タモも網も持たず、100均の網の袋で魚をすくおうというのである。
同僚女性(背高美人)が冷房対策に羽織っているカーディガン指さして、「それ、魚すくうのに丁度ええな。貸してよ」など言うている。
バケツは持っていかなあかんななど言うている。
オレが魚を追うから、キミが逃げる魚をすくい取れなど言うている。
「一緒に行かん?」
オレが?誰が行きますねんそんなもん。それで魚が捕れるわけないっしょ。亀はいるかもしれんけど。
いそいそ出かけた二人を見送ったオレ、彼らが戻ってきた時、その場にいなかったが、オレの予言通り、
体長20cm大のミドリガメ捕獲して戻って来たらしい。
で、「水槽」で飼うのかというと、
「でかすぎて脱走しそうだ」と判断、も一度川に戻しに行ったそうな。
戻しに出るや否や、一天俄に掻き曇り、怒濤の夕立。きっと、亀の祟り。
しっかし、夏休みのガッコは暇なのか?
暇なんだろうな。アタマが沸いてしまうほどに……。
で、その水槽、一体どこに置くの?