プロフェッショナル

NHKの『プロフェッショナル〜仕事の流儀』っちゅ番組に、同業者取り上げられてたから見た。


高知県立の定時制高校に勤務する女性教諭50歳。
在籍生徒73名に教員6名。


オレの職場、在籍生徒約600名に教員60名。
生徒対教員比で言うと変わらない。というか、ウチの方がむしろ手厚い。


けれど、
授業に足向けず職員室に居座る、問題抱えてスネと心に傷持つ生徒の話を、聞く時間。そんなにないぞないよ。
ま、オレは割合、ダラダラと聞いてる方だが……。


番組の中で教諭が語る自身の教育に対する思いは、間違ってない。基本同意。


この方、どうやら、放課後に行っている「ピアサポート」なる課外授業・教育プログラムの先駆者として有名らしい。
なのだが、画面に映し出されたこの定時制高校に集う若者たち、自己肯定感に乏しく、将来に対する不安を抱き、様々なプレッシャーに潰されやすい連中であるとはいえ、
大方が「善良」な雰囲気漂わせている。デタラメで無軌道な若者、ひとりとして映し出されない。それが不思議。


番組の演出のため、そこに参加する生徒を選別してるのか?


また、自身のプライバシーさらけ出して、教師との対話の様子を撮影されることに同意してる女生徒。
偶発的に始まるはずの対話をテレビカメラが演出上効果的なアングルからキャッチしているのは「やらせ」か?


と、素朴な疑問疑念。
取材・報道・番組制作の現場見聞きしたことあり、大体の様子やり方知っているだけに、余計にそう思う。


オレの勤めている場所は、定時制と全日制の違いこそあれ、似たような連中が集う学校だが、
デタラメで無軌道な連中が日常的に繰り広げられる非行や蛮行で、もっと殺伐としているよ。


来る者を拒むことはない。彼女のやり方で救えることもあるだろう。
でも、来ぬ者を救うのは至難。いかに来るようにこちらが工夫したとしても……。
こちらから行く「夜回り先生」のようなやり方あるにせよ、それは、自身の人生をまるごとそれに捧げる覚悟がいる。


彼女が今のオレの職場の同僚だったとして、何をする、何ができるんだろ?
と、興味が湧いた。


オレも、一応、とりあえず、その道のプロフェッショナルですから。