壁と卵

酩酊ナカガワ、ローマで醜態。

オレならば、
「昼食会でうまいワインがあったから飲み過ぎちまった。わりぃわりぃ」
と、会見パスした。それで万事オーライだったんじゃないか。
そんなことすらできぬ政治家、それを支えることのできぬ官僚、情けなく醜い。
それを、ここぞチャンスと叩く野党、これもまた情けなく醜い。

辞退という選択肢もあったが、
イスラエルに赴き、かつて語ることのなかった己の立ち位置を語ったハルキ・ムラカミ。
自分は、私は、常に「卵」の側の人間である。と。

文学は政治と無縁ではない。
そんなこと百も承知でありながら、今まで黙して語らなかった作家が、
世界に向けて語った。

くだらないこの世で、居場所なく、あがきつつ生きている者どもの側にいること。

オレも、

微力ながら、

そのこと語り続けているのだけれど、

なかなか届かないのが、

もどかしい。

人間というヤツ、

己が良ければそれでいいっての、

そろそろやめねぇか?