窓下のバカタレと、ういヤツ

オレの職場の、通り一本挟んだ隣は中学校なのだが、

こちらの上階の窓から隣を眺めおるに、
授業中であるにもかかわりませず、グラウンドの隅っこやらプールサイドで、わぁきゃぁとほたえ騒ぎ、倉庫の屋根の上を走り回りおるバカタレ中坊がわらわらいる。
教師が注意しに来る姿、一度も見たことがない。
先日など、男の中坊と女の中坊がくんずほぐれつ倉庫の陰でいちゃついておってチュチュなどしておった。どこまで行くのか期待して見ておったが、服の上から乳揉むところで終わってしまった。残念である。やるならとことんまでやれと言いたい。

ま、そんなお隣のことは他人事。なのだけんども、しかし、

キャツラは、隣でそんな3年間を過ごした後、通り一本挟んだこちら側にやって来たりするから始末に負えないわけであります。あぼ〜ん。

取りあえず、澱んだ冬のプールに浮かんだ鯉の死骸、早く何とかせぇよ。隣のセンコーたち。

へてから、
その隣の中学校の敷地に食い込むような形で、金属加工工場やら表具店がある。
この不況下に町工場の方、規模の割には羽振りがよろしいようで、ポルシェやら何やら、社員がみんないかついクルマを転がし並べておる。
で、表具店がその工場と同じ建物の並びにあるのだが、
2週ほど前から、店の人が連れてくるのか、白い雑種犬が店前につながれてダラダラしている。

朝は、這いつくばって"ほねっこ"カジカジしている。
オレが横を通りつつ、「おはよ〜」と声をかけると、黒目がちな目ン玉でジ〜ッとこっちを見つめおる。
昼間は、暇そうに寝転がったり、ションベンしたり、屁をこいたり、工場の社員が店前で遊んでいるのを欠伸しながら眺めたりしている。
スピッツ系の雑種だと思われるが、鳴いているのは見たことがない。
性格温厚そのもので、動作も緩い。てか、鈍い。きっと、メンタであろうと想像する。
長めの毛がそう見せるのか、体型丸っこく、足みじか。ヨチヨチ歩く。

オレ的に、こやつ、かなりかわゆい。なかなかういヤツ。
なのだが、どーやら、世間一般人の目からすると、ただの薄汚れた雑種ワンコでしかないらしく、
寝そべっているコイツの存在を愛でている人、ほとんどおらん気配。

ワンコ一匹とってしても、オレの価値観世界観、人とは相容れないわけ。

だけんども、
中坊どもよりこのワンコの方がかわゆいということに、異論を唱える人はないよーに思われる。うけけ。