能ある猫はロックする
元々、出不精であることにかてて加えて、
毛玉末息子末娘が闘病していたのもありまして、
相方共々留守にすることは、自身のギグの時以外は、はばかっていたのですけれど、
長ニャン次ニャン三ニャンは、ご機嫌麗しく過ごしてくれておりますので、
それに甘えて(笑)、昨日に続いて、朝から外出。
知己を得た方々に、「能楽」を嗜んでいる方たちがおいでで、今日はそのお社中会(発表会)。
当方、高校で国語教師致しておりますゆえ、世間の平均値より少しは知っているとは申せ、「能」に特別つまびらかであるわけでなく、
簡単に予習を致して、京都にありますところの「大江能楽堂」に出撃。
午前の部に登場の彼女の演目は『班女』
少将と恋に落ち、互いに扇を取り交わしたものの、少将が旅立って扇を見つめている毎日を過ごす遊女。
宿から追い出されたあと、少将は戻るが彼女はすでに、元の宿にはおりませず。
その後、恋に泣く身を「いかに狂女なにとてけふは狂はぬぞ面白ろう狂ひ候へ」などと下鴨神社で見物人にからかわれる女の扇に目をとめる男、
女に声をかけるが「これは愛しい人の形見だから」と拒否される。さらに声をかけ、扇を見せあえば、それが少将との再会だったというお話。
午後の部に登場の彼女の演目は『巻絹』
時の帝、熊野三社に千疋の巻絹を奉納せよとの勅令を出す。
が、都からの使は、途中で音無天神に立寄り和歌を詠んでいたため一人遅刻。
怒った勅使が使者を縛り上げると、音無天神の霊が巫女にのりうつってあらわれ、使者が手向けた和歌によって苦しみを和らげられたと告げ、勅使にその戒めを解くように命じる。
巫女は和歌の徳を褒め称えながら舞う。神楽を奏している内、神がかり、物狂おしくなって激しく狂い舞ったあと、憑いていた神が上がらせられ、巫女は正気に立ち戻るというお話。
お二方それぞれに、恋人に会えぬ苦しみから狂気に陥る女を、神がかって狂い舞う女を、
静かな情念を湛えつつ舞い謡って、見事でございました。
そして、バンドマン的には、能楽の囃子、笛・小鼓・大鼓・太鼓のコラボレーションが面白うございました。
(上演中は写真撮影禁止だったから、写真はないのねん)
というものを、
お仲間たちと一緒に、
十三に戻って、
のあと、R&R♪
の熱演を、わーわー言いつつ楽しんで、
千鳥足の相方様を支えながら、
ウチに帰り着きますと、
毛玉三兄弟が、
にゃ〜!
と、出迎えてくれたのでありました。
にゃ〜にゃ〜にゃ〜!