オールブリキで頑丈だった

サッカーは元より、野球に対する興味関心も著しく低下しているボクですが、


次回W杯がどこで開催されるかも知らなかったボクですが、


ロシアですか、そーですか、日本代表チーム、出場できるのですか、そーですか、なのですが、


サッカーも野球も、心の底から自国を、贔屓のチームを応援できる人たちの熱狂を、


醒めた目で見てしまうボクですが、


そういう心性が欠落しているというのは、ある意味、人間としての欠陥かもしれんと思ったりもするのですが、


サッカーで、またぞろ、悲しいことを思い出した。


エポック社サッカーゲームというのあって、


母親と一緒に百貨店の玩具売り場に行った時、行きずりの同い歳くらいの子と、展示品で遊び興じた。


そのゲームをボクは大層、気に入った。


母親は、年末にボーナスが出たら買ってやると言ってくれた。


そして、年末になったが、「ごめんな、買ってあげられへんようになってん」と告げられた。


その後、年が明け、買ってもらって、


兄弟いないから、近所のガキどもと遊び興じたのですけれど、


ひとり遊びも、しこたましたのですけれど、


頑丈にできているから壊れもせず、ずーっとあったのですけれど、


買ってもらうまでの経緯を思い出すと、


悲しく切なくなった。


倉本聰のドラマ『北の国から』で、


田中邦衛演じるところの黒板五郎が、息子と娘の靴を買いに行くエピソード、


陳列されている運動靴には目もくれず、


ダンボール箱に無造作に放り込まれている、投げ売り叩き売りの安物の中からサイズの合うものをひたすら探そうとする場面、


ウチもそんな感じでした。


そりゃ、金持ちんチの子が集まるガッコになんて行っちゃダメだよね。


なんで、サッカーからそんなこと思い出さなきゃいけないんだろな。