寝たきりでもアタマは回るのでつ
静養3日目にして、
大きく息を吸い込むと、
まだ、喉がぜいぜい、気管がひゅうひゅう言いくさる。そして、咳き込む。
咳き込むと体力を奪われるので、寝る。ひたすら寝る。
自分でも、よくこれだけ寝られるもんだと思うぐらい、いくらでも眠れる。
食事に起き出したついでに、
仕事絡みでもありますゆえ、大学入試センター試験の「国語」
朝刊に載った、ちっちぇーーー文字の問題をやってみる。
で、ツイッターにざっと呟いたのですけれど、印象と感想をも少し。
<評論>
出題された本文の内容はともかく、選択肢の作りがよろしくない問題が多い。
とりわけ、問2。もっと本文の内容に寄り添った解答にすべきだと思う。
他の設問も、ベストではなくベターなものを選ぶ体のものが多い。
問6などは、受験生にいたずらに時間をかけさせるだけの愚問。
<小説>
リード文に「直子は病床からそれを眺め」とあるのですけれど、本文を読めば、
その病は重篤な病というわけではなく、秋になると体調を崩すことが多いくらいのことであり、この秋については大変健やかであると書いてある。
のだけれど、直子の「病」がさも重篤なものであったかのように誤解したまま読み進んだ者が、陥穽にはまる作りになっている。ひどいね。
その点を誤解しなければ、至って平穏、ノーマルな設問が並んでいる。
<古文>
意味を取り違えると、話の展開が見えなくなるといったような難解な単語もあまりなく、全体のストーリーが理解しやすい文章。
歌の解釈を苦手とする受験生は多そうだけれど、特に複雑な修辞が用いられているわけでもなく全体的に無難な設問と思われる。
ただ、昨年が平易に過ぎたので、基礎学力に欠ける者はそこそこ苦戦したかも。
<漢文>
問1の漢字の読みは定番。
「千載一遇」という四字熟語の意味を、「千年に一度偶然訪れるくらいの機会」だと知っていれば、問2の(1)は簡単。
「刻舟求剣」の話を知っていれば有利だったかも知れないけれど、知らなくても理解できるレベル。
「豈不〜乎」が詠嘆の句法だと知っていれば、問4も簡単。
問5 直前の文で、「為」を「たル」と読んでいることに気づけば……。
というわけで、漢文も至って平穏かつノーマル。ただ、これも昨年が平易に過ぎたので……。
というわけで、個人的な、全国平均点予想は、昨年比12〜16点ダウンの113〜117点あたりではないかと……。
そして、これも毎年、つらつら思うのは、
選択型の問題で、「国語力」なるものがどこまで計れるのか? ということ。
有り体に言って、
日本語の文章読解能力と文章表現能力、ボクの勤務する高校で、ボク以上の能力を持っている生徒はただのひとりもおりません。
瞬発力はあったところで、総合的な力でいうと、圧倒的にボクの力が上回っています。断言できます。
のですけれど、
同じ時間内で、センター試験の「国語」の問題解いたならば、
その点数で、ボクを上回るヤツがいないとは限りません。ボクが常に満点を取れるわけではありませぬゆえ。
寧ろ、毎回、どこかしら、なにがしかの問題を誤答しますですから。
明らかに文章読解能力も、基本的な知識でさえ不足している者が、問題のレベルによっては、高得点を稼いでしまうことがある。
一方で、熟読熟考型で知的センスのある受験生が罠にはまることがあるのが、センター試験の国語。
センター国語って、そんな程度のものでしかありません。
にもかかわらず、受験生の人生を大きな部分で左右するのもまたセンター試験。
だから、
大学入試に「記述式問題の導入」を叫ぶ文科省の言いたいことはわからないではありません。
ただ、
多様化を求めるのであれば、各大学が個別に作成した問題で入学者選別を個別に行えばよいのです。
全人一括の統一テストとしてそれを行うから無理があるのです。
統一テストを行いたいからそのために選択式を導入した。でも、選択式ばかりじゃマズイことがわかってきたから記述式も導入したい。
ならば、道はひとつ。センター試験を廃止することでしょうね。
国語教師も、この、ある意味、とてもくだらない問題の解法を受験生に説く必要がなくなりますから。さ。
などようのこと思いながら、
今日もほぼ一日、寝たきり。
にゃ〜!