火の粉がふりかかる

安保法制反対運動を続けているSEALDsの代表を務める学生に、「殺害予告」をするヤツがいる。


難民の少女の写真を元ネタに、「何の苦労もなく生きたいように生きていたい 他人の金で そうだ難民しよう」というのがシリア難民の実態だと主張するイラストをSNSに載っけるヤツがいる。


安保法制反対のデモに参加し発言する役者がいる一方で、バラエティ番組の中で「プチ独裁が理想」などようのことを公然と語る芸人がいる。


ヤンキー先生と注目されたオトコが、「清和会」「日本会議」のメンバーとして、教育界の代表のような顔をして文部科学副大臣に就任したという。


マイナンバー制(国民総背番号制)導入の中、「一億総活躍社会に」などという気味の悪いことを公言する首相がいる。


慰安婦問題を否認したり、アパルトヘイトを肯定する者が有識者としてのバックボーンだったり、近隣国へのヘイト言論を実質的に放置容認していたり、


人権感覚が決定的に欠如欠落している、もしくは、人権というものを根本的に大事なことだと思わない思えない人々が、誇り高き日本を謳いながら、その実、この国が戦後積み重ねてきた国際的信頼や評判を貶めている。


偏見や差別について無頓着な、道徳とは何かを知らない、語る資格のなさそうなニンゲンが、この国を動かそうとし、道徳教育の大切さを主張し、そういう者の言うことに唯々諾々と媚びへつらう人々が増えている。


そんな連中が拵えているテレビ番組が報道することだけを見て、世の中がわかったような気になっている人々もまた増えている。


多くの者がもう新聞を読むことをやめている中、新聞を購読している者も、各紙の違いがどこにあるのかということをわかっていない。


選挙権、18歳に引き下げになったが、


政治や思想の話をすることをダサイと思うのか、人間関係がややこしくなるのを嫌うからか、元々何も考えていないのか、


若者たちは、いや、若者に限らず、


SNSは、日々、食いモンと、買いモンと、遊びに行くこと行ったことと、旅行の話だけで埋め尽くされる。


そろそろ、そんな自分の足元にも火がつきそうなことに気がつかないと、


まずいんじゃないかな……。