ギュンター・グラスさん逝去の報。
『ブリキの太鼓』の映画を観、彼の手による原作を読んだ。
原作を書いた彼の「人となり」をなぞっただけの人物ではあったのですけれど、
少年の頃、ナチスの武装親衛隊に所属していた過去を告白したことと、
それに対する、批判に耐えて生きていた晩年。
人は変わる。変わり得る。
グラスさんは、過去を告白した上で逝った。
告白せずに逝くより、彼の残した言葉は、何十倍も価値のあるものになり得たのではないかと思う。
くだらないことにまきこまれながら、まきこまれたそのことを反省しないより、
反省しながら逝ったこの人を、ボクは否定しません。
合掌……。