ちっちゃくまとまんなよ

職場で、二階の渡り廊下から中庭を見下ろすと、


練習試合だったのだろう、どこぞの高校の体育系クラブの女生徒さんたちが輪になって、
ピンッと背筋を伸ばして、輪の中の同じ一点を見つめている。


視線の先には、顔に「偉そう」と書いてある(だって、書いてあるんだもの)、男性教師。ひとり腕を「偉そう」に組んで、何やら説教説諭。


ま、よくある光景なのですが、


そして、


この国の学校体育系クラブ活動に勤しんでいる方々から、総スカンを食らうであろうこと承知の上で言うのですけれど、


ボクにとって、世の中でこの光景ほどおぞましいものはなかなかないのであって、


ゲロゲーロと、目を背けた……。


どうして、円陣作って背筋伸ばして、指導者のお言葉を拝聴せにゃならんのか、
そのあと、決まり切った感じで、「ありがとうございましたっ!」とアタマを下げにゃならんのか、


それがボクには、わからない。わからないったらわからない。


団体競技、勝利を収めるために、心をひとつにするために、規律や統制が必要なのです。
なぁんてこと言うのであろうと、想像するのではありますけれど、


結句、勝負に負けた方だって同じことしてきているわけで、
負けた方は、規律や統制が足りなかったから負けたわけではないと思うのです。


勝利するための規律と統制。「軍隊」って、これと同じことやってますよね。


北朝鮮の軍隊が、指の先まで一糸乱れず乱さず、大袈裟に足振り上げて行進しているの映像で見る時、大抵の人は「気味が悪い」と思うであろうに、
体育系クラブの円陣眺めた時に同じこと思わないのはどーしてなんだろ?


先日、


知り合いのバンドマンが、我が子の小学校の「卒業式」に出席して、
「やらされてる感」に萎えた。ライブ感がない。シナリオをなぞっている感じ。下手くそなコピーバンドみたい。あーゆーの苦手。


と、綴っておいでだったのですけれど、こういう感覚の方がまっとうだと思うのです。


教師も生徒も親も、みんな、こーゆー規律とか統制、好きなんだよね。


「式典」などようの場で、「背筋を伸ばせ」、「アタマ、ふらふらさせるな」、「こっちを見ろ」という、例のあれ。
ボクは、背筋伸びてなくても、下向いてたり、横向いてても、人の話は聞いてるし、
話聞いた上で、その話をしたニンゲンが、いけてる人かそーでない人かを、ちゃんと自分のアタマで判断しておりますです。


だから、ダメなんだと思うよ。


何が?


ボクの教師としての適性が。


あばば。