わたしの心はうぶなのさ

改訂したから読みなさい。


と、教育委員会から下りてきた、「学校組織運営に関する指針」なる文章。以下、抜粋。


 「組織運営においては、PDCAサイクルを導入し、目標管理を徹底する。」
 「校長・准校長は校内組織について常に業務を見直し、必要に応じてスクラップ・アンド・ビルドする。」


「PDCAサイクル」by Wikipedia
  事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。
  Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。


なのだそうだが、企業における業務運営の方法なんだそーだが、


わざとらしく用いられている「スクラップ・アンド・ビルド」、廃止と新規構築ではなぜいかんのか?
この用語は、炭鉱の閉山、新規鉱山の開山に端を発して、行政組織や商業施設の運用手法を言う時の用語であるらしい。
駅前立地の小型店や多層階の店舗を閉鎖して、郊外に大型で駐車場のあるショッピングセンターを作って移転したりするというイオングループなどがお得意としている手法なのであるらしい。


他にも、突っ込みどころ満載なのだが、


学校って、いつの間に、生産管理や品質管理の場、商業施設、ショッピング・センターになったんですかね?
児童生徒というのは、商品として品質を管理され、生産され、売られていく存在なのですかね?


と、思う。


思うまでもなく、そういうことが、つらつらと書いてある。
その目標のために、「首席・指導教諭は、日常業務のOJTを通じて教員の育成に努める」のだそーである。


「OJT」
  オン・ザ・ジョブトレーニング。企業内で行われる企業内教育・教育訓練手法のひとつ。


そりゃ、日々、学校という場が、生徒にとっても教職員にとっても息苦しくなっていくのは当たり前だと思う。


こういう馬鹿げたことを、馬鹿げたことと思わないで、真剣に考えているらしい人たちが上にいることに、震撼とする。


そして、今日の夕刊一面。


これは、我が属しているところの組織とは異なるけれど、同じ穴の狢であるところの市教委が持ち出した話。


 一定レベルを超える悪質な問題行動を繰り返す児童・生徒を、在籍する市立学校から引き離し、一カ所に集めて指導する「特別教室」を新設する。
 市長との協議会で正式に示し、来春にも運用する方針。


なんですと。


きっと、今のご時世、快哉を叫ぶ人も少なからずいると想像するのだけれど、


茶番。


何が茶番か?


 問題行動を、段階的に位置づけ厳密に線引きをすることなど不可能。
 まともに登校学習できず、指導が困難な児童生徒を一カ所に集約して、どこの誰が、何を指導できるというのか?
 問題行動を抱える児童生徒を指導するノウハウなどどこにも存在せず、個別に適切な対応指導ができ、功を奏することはあるにせよ、
 ただでさえ、なり手がなく、人材不足に苦しむ市立学校教員のどこにそういう指導のできる人材が存在するというのか?
 良心的な教員がいないとは言わない。だが、どこの誰が、その役回りを自ら望んで請け負うというのか?


学校現場で、「そんなことをしていたら、"特別教室"行きになるぞ、なりますよ!」と、
生徒と保護者を脅すための口実手段として使われるのは火を見るより明らか。


義務教育の現場における児童生徒の暴力、学級崩壊は、深刻なのだろうが、その解消解決策としては、


馬鹿馬鹿しいにもほどがあって、


ここでも、


こういう馬鹿げたことを、馬鹿げたことと思わずに、真剣に考えているらしい人たちが上にいるわけで、


ほとんど、ビョーキの領域だと思う。病んでいると思う。


いつでも楽しい夢を見て 生きているのが好き


なのですが、


もう、どうにも止まらない……。