倚りかからず

3月


あと二日残っているとは言うものの、
明日からは休業日につき、本日を以て今年度の仕事はおしまいのすけ。
この世界で仕事し始めて、27年目が終了。


漫画『ど根性ガエル』に登場する町田先生の定番台詞「キョーシ生活25年……」
ウザイおやじキャラでしたが、すでにしてそれを凌駕している自分。


学校というヤツに、良き思い出などほとんどないに等しいオレ、


小学校では、安っぽいプライドと保身に走るヒステリー教師に鼻白み……、
中高では、くだらない教条主義を振りかざすノータリンに呆れながら……、
大学では、己の怠慢の成せる業とは申せ、学ぼうと思ったことも完徹できませず……、


そんな自分がなぜにゆえにこの世界に入ったかというと、


日々の糧を得るためには、これしかなかったということに、かてて加えて、
そういうくだらない場所に風穴空けてやろうという野心もあったからなのだが、


同業者の多くを見るにつけ、


自身の学校時代が楽しくて、そういう楽しい場所で働きたい仕事をしたい。
と思って、この仕事を選んだ者が想像以上に多いわけで、


それはそれでシアワセなのかも知れないけれど、


くだらなくどうしようもないところを含めて、楽しゅうございました。あの日に帰りたい。という者どもが、
ガッコという場所のありようを根本的なところから考え直してみようなどと考えるはずもなく、


オレのような者は、どこへ行ってもアウトサイダーとしての立ち位置を余儀なくされて来たのだけれど、
そんなアウトサイダーを飼い続けていられるこの業界というのも、それはそれで懐が深いのかも知れませず、
オレのようなものに、影響感化されて、生き方を左右された者どももいないではなかったわけだが、


近年ますますこの業界も、息苦しく世知辛くなって来ているわけで、


  できあいの思想には倚りかかりたくない
  もはや
  できあいの宗教には倚りかかりたくない
  もはや
  できあいの学問には倚りかかりたくない
  もはや
  いかなる権威にも倚りかかりたくはない   by 茨木のり子


という信条を、どこまで全うできるかもわかりませず。


ここ数年、


それが全うできなくなった時には、たとえ食うに困っても、潔く身を引こうという思いを秘めつつ、


  尻尾振り振り媚び売ることなど
  できないオレだから
  不自由って名の自由抱えて
  渇いた街旅して


27年……。


あと何年やってんだろーな、オレ。