EAT THE TELEVISION

先の"CLUB WATER"でのライブ終演後、ah-weさんと話していた時、
彼女はテレビについて、「諸悪の根元だ」と、強く語っていた。


オレの職業、
「世間」を知らなきゃダメ。仕事の上で相対する生徒のことが理解できない。
だから、テレビは見た方がいい。と、言う人も多い。


なのだが、


オイラもしばらく前から、「百害あって一利なし」とまでは言わないが、
「まったく」というに等しいくらい、どちらかというと「ぜんぜん」と言った方がいいくらいに、テレビを見なくなった。


見なくても別段困ることはない。だいたい、見ていて面白いと思うものがほとんどない。面白い番組はないかいな?と新聞のテレビ欄を毎日チェックするのだが、「これは!」と思うものがほとんどない。


朝、出勤前に飯食いながら時計代わりに、無意味にうるさい民放を避けて、NHKの「おはようニッポン」を音声小さめで見ているだけ。それで、日常でも仕事でも何の不自由もしていない。


そして、立ち寄った時に、いつも思うのだが、


コンビニの雑誌コーナー、


手に取ってページを繰ってみようと思う雑誌が見事にない。1冊もない。
だから、時間潰しすらできない。


しかし、書店でもないのに、狭いスペースにわざわざ売れないものを並べるはずがない。売れそうなものをそれなりに厳選して置いているはずである。ならば、ここにあるのは売れ筋の雑誌であるはずなのだ。


にもかかわらず、オイラが見たいと思う雑誌は1冊もない。


これは一体どういうことなのか?


思うに、


テレビにしろ雑誌にしろ、粗製濫造、品質が粗悪なものを、
「世間」というのは好んで、見たり読んだりしているのであるということ。


そんな「世間」が、民意というものを形成し支えている母体であるならば、
世相の寒々しさは、「世間」そのものの心の寒さに起因しているのであろうと思う。


売れそうなものを拵えては売りまくり、留まるところを知らない消費社会の行き着く先が、「大衆の俗化」だというのは必然なのだが、


「俗」な手法に躍らされている「俗」が、「俗」を押し上げ支持している現況は、


とても、


耐え難い。