にくきもの

家を出でて少しくしたる後に、忘れものしたることに気付く時。


外で音楽聴かむとするにイヤホンの断線したる。


あまたある切符売り場のすべて占領して買い方分からぬ小学生の群れ。


地下鉄車内で、我が隣の隙間とも言えぬ隙間にねじ込むように尻を突っ込むオバハン。


などようのこと乗り越えて辿り着きたるライブハウス。


トップバッター"キチュウ"くんのテンション、妙に高かったが、歌声やよし。


トリの"KOKESHI"、常の如くすこぶる心地良きなり。


にくきことども、これによりて相殺されたり。


にしても、


ひたすらにくきもの、それは、明日の仕事なり。


あばばのば。