不良のすすめ
オレの仕事、基本的に、3年がひとつの周期。ティーンズたち、3年在籍して通り過ぎていく。
なんのかんの理屈をこねて、担任業務というヤツを、避ける人もいるこの業界、
オレは、避けたこと一度もないのですけれど、
引き受け手がないというから、自ら買って出たことすらあるのですけれど、
別の役職押し付けられたり、なんのかんので、
3年間持ち上がって、卒業を見届けたのは、この春でまだ4回。
最初に見届けた連中は、すでに42歳。
2度目に見届けた連中が38歳、3度目に見届けた連中が35歳。今回見届けた連中が18歳。
で、本日、また新たに入学してくる連中を眺めていたのですけれど、
母親同伴で合格発表見に来る姿を、本人は元より、母親が飛び跳ねて喜ぶ姿を、見ていて、
母子並んで、合格発表の番号を背に、記念写真に納まろうとする姿を眺めていて、
シニカルなオレは、
そういう光景を、微笑ましく思うわけもなく、
そんなオレはオレで、
我が子以上にはしゃいでいる、もうすでにそれほど若々しくもない母親たちの誰よりも、年長になっているわけで、
要するに、
己が歳を食ったのだという現実と、お子ちゃま化の進む高校生の姿を突きつけられて、
なんだか、とても、くたびれた。
いい子ちゃんと阿呆ばかりで、ワルがいないと、つまらない。
求む。 アタマの回る拗ね者、不良。