あらかじめ失われた恋人たちへ

新学期、おずおずとスタートして、


新学年、新しいクラスの始まり……。


自分がどういうニンゲンなのか? ということは、ひとまず脇に置いといて、


おもろいヤツいるんだろーか?
この人たちと、馴染めるのだろーか?
可愛いあの娘と、かっこいいあの人と、お近づきになれるのだろーか?
今度の担任って、ヤなヤツなんじゃないだろーか?


などようのこと思っている風情で、座っているティーンズたち眺めながら、


野郎ばかりの4クラス、しかも6年間、退学してったヤツと、裏の方から(笑)入ってきたヤツ除いて、ほとんど同じ顔ぶれ、
三年目ともなれば、みんな名前と顔、知ってますけど、何か? ちゅガッコで中高を送ったオイラからすると、


不安ちゅの含めて、何とも羨ましい限り。


そりゃ、ま、担任の中には「クズ」みたいな、というより「100%クズ」な人もおりましたが、
「クズ」だなぁと思うだけで、逃げ出したいと思ったことはございませず、
そういう輩のことを見て、こういう輩にゃなりたくねぇな、というオトナになり申したので、それはそれ、


なのですが、


眼前に広がる、こういう世界で、美しき十代を過ごしていたら、
オイラは一体どんな毎日を過ごしていたのであろうか? どんなニンゲンになっていたのであろうか?


と、思ったり致す、オトナなんかになりたくない、オトナのオイラは、
ま、取りあえず「クズ」じゃないと思うから、安心してくれていーですよ。


と、知った顔と、まだ知らぬ顔にヨロシクしながら、年度当初の準備に自転車操業、慌ただし。


そんな慌ただしを終えて、夜、スタジオに突撃。今宵は、"モンビジ"。


相方のこしらえた新曲。


くらくてさびしーいの。


今の十代はこんなの作らんと思うが、訳知り顔のオトナなら尚のこと作らなそーなヤツ。


い−んでないかい?