大政翼賛ミュージック

自身にとって、自分の人生にとって、


今までも、そして、これからも、まったく必要のない音楽でありますから、


看過しようと思っていたのですけれど、やはり、少しだけ。


先の"ゆず"『ガイコクジンノトモダチ』、今回の"RADWIMPS"『HINOMARU』、


誰かを傷つけ損なうものでない限り、表現というもの、自由であって然るべき。
その意味において、ご自由にどうぞ。なのではありますけれど、


自身の生まれた場所、土地、国に愛着があるのは、誰であっても当たり前のこと当然のこと。
それは、肌の色や目の色や髪の色や、用いている言葉が異なる人たちにおいてもまた同じ。


己の愛する土地や国を、好きだ愛しているというのは大いに結構。でも、表現として、それは凡庸。


そして、


己の愛する土地や国を、他の土地や国以上に、優れた場所だ素敵な国だと喧伝するのは、大間違い。
それは、他の土地や他の国の人々を貶めることに直結しているから。
というより、貶める気持ちが潜在的にあるからこそ、そういうことを憚りなく口にできる。
ヘイトスピーチと大差ない、醜悪な表現行為。


愚か者のやること。


"ゆず"も、"RADWIMPS"も、僕にとってはどうでもよいのですけれど、
熱心なファンが、それも、若者から、そこそこ年配の者に至るまで、あまねく存在している。
"ゆず"の『栄光の架け橋』などは、学校という場で、学校長が全生徒の前で弾き語ったりしていましたし(笑)


ファンというもの、自身の好きなものを軽々に否定をしないようにできている。
影響力というの、馬鹿にならないだろう。


このご時世に、こういう音楽を世に出そうというミュージシャンと、それをアシストする周辺の業界人。
ここ数年の"椎名林檎"嬢の、権力への擦り寄り方といい、


世の中の腐蝕腐敗は、すでにあちこちに及んでいるようで、
国民すべてのアタマの中に及ぶ日も、そう遠くないかも知れない……。