視界は暗しデモクラシー

朝日新聞日曜版の「GLOBE」


時間と手間をかけた取材、そして、ムダのない文章。
最近は、これだけのために朝日を購読しているようなものなのですが、


4月1日の「GLOBE」、お題は主に、「北朝鮮」と「民主主義」。


とりわけ「民主主義」についてのコラム読んで、あ、そーなんだと気づかされたこと。


昨今の若い世代、


「民主主義」というのは「多数決」だと思っているという。
それそのこと自体は間違っていないにせよ、
「多数決」で決まったことに、「少数派」は必ず従わねばならないし、逆らうことは許されないと思っている。
そして、自身が「少数派」になることを恐れていて、「多数派」の仲間であることに安心する傾向が強いのだそうである。


「少数派=社会的弱者・マイノリティ」の意見を吸い上げて、よりよい社会にしていくためのその方法が「民主主義」であるという意識が希薄なのだそうである。


だから、「選挙」では、自身が「多数派」になることを意識して投票する。
できれば、投票などは面倒なので、良くモノのわかった人間が、万事うまくやってくれるならそれがイチバンだと思っていたりもする。
「軍部による統治」を「あり」だと答えた者が15%に上るという、海外メディアが調査した恐るべきアンケートの結果もあるらしい。


どうして、そんなことになったんだろ?


と、思うと同時に、そりゃ、「民主主義」機能しなくなって当然ですよね。
現政権や、維新の会・橋下が支持されるのももっともだよな。と、腑に落ちる。落ちたくはないけれど。


この記事を書いた記者氏は言う。


「政治のことは嫌いでも、民主主義は嫌いにならないでください」


海の向こうでも、ワシントンポスト紙は、自社のスローガンとして、
"Democracy Dies in Darkness"という言葉を掲げている。


「民主主義」が瀕死であるのは、この国に限ったことではないのが嘆かわしい。


新年度動き出した我が職場、


忙しい部署と比較的のんびりした部署がある中で、のんびりしている側に属しながら、
これから授業で読んでいく教材にからめて、その記事のことなどぼんやりうとうと考えていたら、


4月上旬にしては暑すぎる陽気に、窓を開けていたからか何なのか、昼日中から、喘息の発作に見舞われた。


我が職場の周辺、空気が悪いのは確かなんだろね。


ま、どこへ行っても、きな臭いことに変わりはないんですけれど……。