格好悪いことはしたくない

誰でもそうだと思うのですけれど、


映画を観ていて、本編とは直接関係のないところで、
「そーいえば……」と、個人的な記憶や、信条に引っ掛かることがあります。


"エイリアン3"を再見し、"28日後..."を観ていた時には、


"エイリアン3"は、
凶悪犯のオトコばかりが送り込まれている、いわゆるひとつの「島流し的」な惑星に漂着したリプリー
色めき立って、性衝動を抑えきれない下衆な連中。


"28日後..."は、
極悪なウイルスによって「凶暴性」を剥き出しにした俊敏なゾンビと化した人間と、基地に籠城しつつ闘う兵士たち。
そこに現れた女子ふたり。「未来のために子孫を残すことが使命である」などと手前勝手なことを宣い、襲いかかろうとする野郎ども。


双方とも、オトコは「性衝動」なるものを抑えきれない生き物である。
ということが、前提となっている。


そりゃ、この世界には、性風俗店などようのものどもが存在しているわけですから、
そーゆー者どもがいるだろうことを、否定は致さないのですけれど、


オトコという生き物がすべて、そのようにできているわけではありません。


需要があるから供給される。買うヤツがいるから売る人もいる。のですけれど、
世の中のオトコがすべてボクのようなオトコなら、性風俗産業なるものは成立致さないと思うのでした。


従軍慰安婦」、あって然るべきと考えるオトコと、考えないオトコがこの世には存在しております。
戦場に設けられた「慰安所」の前で行列を作るオトコのひとりに、ボクはならないと思います。


でもって、


しばらく引きずる感じにやりきれない話だった、『ミリオンダラー・ベイビー


世の中には、「勝つ」ためには手段を選ばない種類の人間というのがおります。
コドモの頃から「フェア」よりも「勝つ」ことを選ぶ人間というのがおります。
マギーは「アンフェア」な人間の所業と不運によって、未来を奪われることになるのですけれど、


ボクは、未来を奪われることまではなかったものの、
「アンフェア」なヤツによって、「勝つ」ことを奪われた経験があって、
その時、100%、一点の曇りもなく、正しいのは、「フェア」なのは、ボクの方だったのですけれど、
それその時に、相手の「アンフェア」を訴えたボクに、
「負け惜しみを言うな」と「アンフェア」の肩を持ち、
「アンフェア」を勝者と断じたオトナ(小学校時代の担任の女教師でした)がいたことを、
ボクは今でも忘れていません。


そこで、ボクが、勝つためには「アンフェア」にならなければならないと意を新たにしたかというと、そうではありません。


「アンフェア」を勝者と断じたオトナを、ボクは心の底から軽蔑しました。


あなたは、教師としても、人間としても、実につまらなく、くだらない人でした。
でも、教師としての自身の人生を、あなたは、素敵な時間だったと思っていたのでしょうね。


ひょっとすると、まだ存命かもですが……。


あなたのおかげで、


ボクは、「フェア」なことにかけては、それを誇れる人間になりました。


どーも、ありがと。