腐ってるから誰にも邪魔されない

最近の日本人はなってない。ダメになった。
戦後、自由自由と言い過ぎて、みな自分のことばかり。
若者による凶悪な犯罪は増える一方だし、戦後の教育に問題があった。
とりわけ日教組の罪は大きいね。


今こそ、世界に誇れる日本を、日本人を取り戻さねば。
教育を、社会を見直すには、まず、押し付けであった憲法を、自分たちのものとして改めなければ。


日本人としての道徳は、「教育勅語」にその原点がある。
大日本帝国憲法」によって支えられていた明治にこそ、日本の、日本人の理想があった。
気高く強く逞しい日本を、日本人を、取り戻そう!


などようのことを、本気で考えている者が作ろうとした学校の、


土地を二束三文で払い下げてやった者がいる。
通常なら認可し難いところを、基準を引き下げて認可してやった者がいる。


国家であれ、地方自治体であれ、役人が自らの意志でそれを決定するわけがない。
権力という圧力をかけて、荷担した者がいる。便宜を図ってやった者がいる。


素晴らしい素敵な「お国」のためになる学校だからと考えたのだろう。でも、そうやって力添えをした学校が、
どうやら一般的、常識的な目から見ると、「異常」なところがあるらしいということが喧伝されるに及んで、


掌返して、ボクはワタシは関係ないですから、と、逃げ出し始めた。
学校の経営者だけを「おかしな人」でしたということにして、それでおしまいにしようとし始めた。


便宜供与があったかどうかを証明すること。それはコトの本質ではない。
証明できようができまいが、もうすでに明らかなこと、わかっていることは、


この国の政権党の大多数が、内閣閣僚の大多数が、冒頭に書いた「世迷い言」を本気で志向している人々であるということ。
戦後70年あまり、この国を支えて来た、国民主権、民主主義を冒涜する人々であるということ。
基本的人権というものを根本から否定したがっている人々であるということ。
それを、合理的論理的な理屈でなく、宗教的信念、或いは信仰として願っている人々であるということ。
地方自治体の長も、政権党に尻尾を振りながら、権力を志向しているだけの間抜けであるということ。


それが、誰の目から見ても明らかだということ。


漢字の読み書き能力が絶望的に欠けている首相や副総理に、カルト宗教の信奉者である防衛大臣に、
「教育」云々(首相は「でんでん」と読むんだぜ)言われる筋合いはない。「道徳」云々、語る資格はない。


「おかしい」のは、籠池夫妻だけではない。
安倍晋三記念小学院」に関わったすべての者が「おかしい」。


そして、


ここに至ってもまだ、「おかしい」連中を擁護弁護したがる人々も「おかしい」。


「おかしい」連中に舵を取られて進むこの国、「森友」騒ぎの裏側で、「共謀罪」を閣議決定
何が何でも、あの素晴らしい明治を、小林多喜二が虐殺された戦前の日本を、取り戻したいらしい。


小学校で「道徳」必修にするという、そのこと自体が噴飯ものだが、
その「道徳」の教科書検定、「郷土愛が足りない」から「パン屋」を「和菓子屋」に差し替えなさい。なんですと。


馬鹿げているにもほどがある。狂ってる。


文科省から任命された審議会の委員というのが担当しているそうだが、
そんな検定に真面目な顔をして携わっている人間もまた、


狂ってる。というか、腐ってる……。