ロッケンローな常識人より

昨夜、遅くに訃報が届く。
FBのメッセンジャー経由。何とも今風……。


一読して、目を疑う。


つい最近、他でもないそのメッセンジャーでやり取りをした。
十日ほど前にFBに近況を綴っていた。


若い頃から血圧高めで、数年前、軽い脳梗塞患ったというのは知っていたけれど、回復したと聞いていたし、最近は元気そうだった。
ボクより四つ上、まだ定年まで一年を残していた。


だんだん数少なくなってきた、ぶれることのない、筋の通った、まともな教師のひとりだった。


今夜、通夜、
「会」という名の付くもの、すべてに渡って嫌いなボクですが、「通夜」には「会」は付かない。


出せるなら、顔を出そうかと思っていたけれど、


府立高校は、いずこも入試の採点業務。府下イチニを争う人数の受験生の採点に追われる我が職場、
点数答案開示請求にまで応える昨今、どの教科も神経すり減らしつつ答案用紙と延々格闘。
とりわけ「国語」や「英語」は手間がかかる。


本来休日であるはずの今日の土曜のみならず、明日の日曜も出勤、最終集計まで続行しなきゃ合格発表に間に合わない。
キリの良いところまで片付けると、すでに夜。顔を出せる時間ではもはやなかった。


このところ、彼岸に行く者の話ばかり聞こえてくる。
どれもこれも、天寿を全う、お疲れさまでしたという話ではなく、


早過ぎるだろ? という話ばかり……。


「一寸先は闇」という諺が、リアルに過ぎて、切なくなる悲しくなる。


定年まで最後の一年に入学してくる生徒らの、入試の日に逝った彼、


ボクのことを、


「ロッケンローな常識人」と評しておりました。


あなたは、ボクと違って、どんなくだらない人とでもうまくやれる「常識的な硬骨漢」でした。


そんなに生き急いでどうしますねん……。


ちょっと長いけれど、


彼が、2014年3月25日にFBに書いた記事を転載します。



高体連ソフトボール部の専門委員長のI高校O先生。同い年で家が近く、共通の友人も多く、さらには娘同士が高校の同級生という関係で親しい。
試合会場が同じ時は、私の車に同乗してもらっている。彼は立場上ソフトボール界の実情にも詳しい。
それによると・・・・日本でも強豪と言われる大学のソフトボール部の監督さんはこぞって、「どういう生徒をスカウティングするかで戦力は決まってしまう。」と言ってるそうだ。簡単に言うと、『強い高校から強い選手が入る大学が強くなる』ということ。
この話、どっかで聞いたなと思ったら、内田樹先生の「有名大学に多く合格させる高校は、有名大学に入る力のある生徒が集まってるにすぎない。その高校の教育が優れているか否かの尺度とは無関係」とおっしゃるのと同じである。ホントにその高校の進路指導が優れているかどうかは、全く同じ素質の生徒を均等に配分して、三年後にどうなるかを検証してみないことにはわからない、ということ。
高校の値打ちは生徒の満足度以外にないはず。様々な数値目標を学校に課す発想自体が貧困で的外れだと思うが、私も立場上それなりに知恵を絞って、「高校3年2月時点で、自分の受けた進路指導への満足度が80%を超える」という案を示し校長も理解してくれた。この数字、○○大学に何人合格などというしょうもない目標数値よりずっと厳しいし、ずっと意味のある数値だと自負している。これを呑んでくれた校長にも感謝している。ところが、教育委員会からクレームがついた。進路目標についてはアウトカムなものでなくてはダメだという。つまり、もっと外に出る数字を意識しろという、およそ教育とはほど遠い発想だ。
10年ぐらい前、東京都立の高校のHPには「○○大学何人合格」だの「中退率○○%以内」だのという数字ばかりが目についた。それを達成するために教員が生徒にどういうアクションを起こすかを想像すれば背筋が寒くなる。塾が合格実績ほしさにどういう受験を勧めるかを見れば明らかだろう。大阪はそんなでなくてよかった、と思ってたが、いよいよ大阪もそうなってしまったようである。
優秀な教員には他府県に逃げられ、数字ばかり追いかける仕事(教育だなんて情けなくて言えない)を全国最低の給料でやらされる・・・・
これから子育てするみなさん。大阪の学校を取り巻く環境はそんな風になってるんですよ。



同じ、高校教師として、ボクも、強く同意します。


内田勝久さん、どうぞ安らかに。