アイデンとティティ

先に書いた、


「賢い生き方」と「賢くない生き方」


という観点からすると、


「バンドマンという生き方」というのは、


世間一般から言うならば、間違いなく、「賢くない生き方」に分類されると思われるわけで、


ほとんどのバンドマンは、音楽を、バンドをやることだけで生活できるわけでなく、


食うための、生きるための仕事に齷齪しながら、


それ相応の時間と金を使いながら、音楽というヤツに向かっているわけで、


その音楽を、毎度毎度、数千人、いや、数百人の人たちを前に披露演奏できるならまだしも、


数十人、いや、十数人、下手をすると、数名のお客さんの前で奏でることに、


なぜ、かくまで、執着するのか?


そんな状況を嘆き、己の足元を見つめ直して、ある時を境に足を洗い、


「賢い生き方」の側にシフトする人たちも少なからずいるのが、この世界。


そんな人たちを、非難するつもりは毛頭ないのですけれど、


言うまでもなく、そちらの方が、「賢い」のですけれど、


「賢くない」側を選ぶ者もいるわけで、


そんな連中は、「賢い人たち」の理解の及ばぬところで、


"アイデンティティ"の確認作業を続けながら、転がり続けている。


オレは、


音楽に限らず、


「賢くない」人たちの方が、


好きだな。