いちばん大事なもの
周辺で、ルーキーステージに立った人とか、
今年が数年ぶり何度目かの出演になるという人がいたりもするのですけれど、
未だかつて、一度も行ったことがないし、今後も出ることはおろか、行くことがなさそうに思うのですけれど、
今年のフジロック、「SEALDs」の奥田愛基氏やジャーナリストの津田大介氏らが出演するということに関して、
「フジロックに政治を持ち込むな」とか、「音楽の政治利用」などようの批判の声が、ネット上で高まっているそうである。
ですけれど、音楽に社会性というのつきものでしょ?
ブルーズがどこから起こったのか? ロックンロールがどこから派生したのか? パンクがどこから動き出したのか?
ジャズも、ヒップホップも、なぜその出自が黒人たちだったのか? フラメンコはどこから生まれたのか?
んなことまるごと抜きにして、音楽聴いたりやったりしている人もいるようだし、それはそれでその人の勝手なのでしょうけれど、
小説にしろ、絵画にしろ、映画にしろ、芝居にしろ、
社会性のないところで、そんなもん成立しないでしょ?
要は、今回、今年のフジロックを批判している連中は、
出演するのが、「SEALDs」だったり、津田大介だったりするのが気に入らないわけで、
安倍晋三だったり、橋下徹だったり、百田尚樹だったら、良かったんじゃないですかね?
いっそのこと、曾野綾子とか(爆)
権力にすり寄って、調子に乗ってわぁわぁ騒いでる連中が、音楽好きを公言しているということがすでにして笑止。
「反骨」ってこと忘れたら、それは、芸術の死、アートの死。
今日、職場に教育大のセンセ(実はかつての同僚)がやって来て、教員志望の高校生たちに、
「先生になるには?」、「よき教師とは?」などようの話をしたのに同席致したのですが、
その時、「いい先生ってどんな先生だと思う?」という質問を生徒らに投げかけていたのですけれど、
生徒からも、講師の彼の口からも、結局、それは語られなかったのですけれど、
知識と教養、そして、それを知性へと昇華する力。 は、必須として、
それ以上に、教師として最も大事なことは、
自由と、平等と、人としての権利ということの意味を常に考えていること。
だと思っております。
自由と、平等と、人としての権利を脅かすものが立ち現れた時に、とことんまでそれと闘う勇気と気概を持ち続けること。
だと思っております。
音楽によらず、芸術というものの仕事も、実はそこにあると思っております。
でも、そういうこと考えてない者が増えてんでしょうね。
どこでも、ここでも……。
短いこの人生で
いちばん大事なもの
それは自由 自由 自由 by 忌野清志郎