なにがチャレンジか

考査終わって、特別授業なんちゅものに突入、


大学受験を前にしてテンパりぎみの生徒らも散見、年末に向け、ただでさえ慌ただしいこの時期に、


チャレンジテスト」なるものの会場として使用致すので、


教室に置かれている荷物、すべて撤去されたし。掲示物、すべて剥がされたし。という「お上」からのお達し。


ロッカーに入りきらない、テキスト、ノート、体育館シューズ、その他諸々、生徒らは、自身の机の中に押し込み、その周辺に積み上げているわけで、


事前に撤収の連絡入れてはいても、それはそれ、なかなか大変なわけで、


この時期に、撤収のみならず、プチ大掃除までいたさにゃならんわけで、


掲示物すべて撤収のお達しが出ている中、「教室掲示の上、連絡よろしく」などようのプリントを連絡箱に撒いている、状況を把握していない間抜けな同僚もちらほらおりーの、


で、慌ただしい上に面倒。なのでしたが、


そも、この「チャレンジテスト」というもの、一体何ですねん。と、上記のリンク辿って調べてみると、


要は、


大阪府で公立学校の教員になりたい人たち、このテスト受けて一定の条件をクリアしたら、向こう2年間、教員採用選考本試験の第1次試験(一般教養&教職教養)を免除してあげますから、こぞって受験しに来てね。お得ですよ。というテスト。


明け透けに言えば、一般教養に自信がなくても、それを問われずに教員になる方法がありますよ。ということ。


一般教養のない教員って……、 あかんやろ……。


なぜ、こんなことを始めたかというと、


大阪府の公立学校教員という職業(府職員、市職員も同様ですが)の、条件や待遇が、他都道府県に比して、劣悪であることが人口に膾炙してしまいましたから、


「なり手」がどんどんいなくなっている。いなくなっているから、あの手この手で人を集めなきゃならん。ということ。


実は、大学においても、教員志望の学生に、教授がお墨付きを与えれば、その学生は大阪府教員採用選考試験の第1次試験が免除になるという制度がすでにある。


希望者が少なければ、ま、大抵、余程教授から嫌われてなければ、誰でも、推薦してもらえるわけで……、


誰が考えても、わかることですが、こうしたやり方で集まる人材、「ろくなもんじゃねぇ」。


ここ数年で、公教育をボロボロのズタズタにしてきたのが何者なのか、知る人は知っているのですけれど、


府民とか市民という人たち、私立を含めた高等学校授業料の無償化、それそのことだけで、教育改革にも熱意があって素晴らしい。


などように思っている人が多いようで、


幼児教育から高等学校まで、公教育の中身は、管理と監視と低賃金の中、どんどんボロボロになっている。


教育の現場に、それを支える優秀有能な人材を求めたいのなら、やることはひとつ。


条件と待遇をアップすること。


現場を支える新たな人材の能力に期待できない。期待できないから研修や指導や監督を強化する。
研修や指導を受ける時間に、本来の業務に当たるべき時間が奪われる。
元々、処理能力の低いところに、処理しなければならない案件が山積みにされ、キャパを超えて、処理しきれない。
参考とすべき先輩教員の仕事ぶりを見て、吸収するだけの余裕もなければ力もない。まして、自身の基礎学力に問題がある。


公立学校小中高の現場は、大半がこういう人たちになっていく。


そのことを知ってる人は知っている。知っている中、経済力のある家の子は、いきおい私立に進学する。経済格差が、学力格差、学歴格差に直結する。


どうして誰も、これはまずい、と、本気で思わないんだろう?


5764名が受験の申し込みしたそうですが、そのうちの千人あまりが、勤務校で受験するそうですが、


笑止。