やる気出す方が不思議

我が職場、そして同僚、


元来、金儲けに興味関心の高い者はほとんどいない。


昨今は、能力評価に応じて給与に格差を付けるなどようのやり方を導入しているのですけれど、


管理職が、職員全員に正しい評価を下せるわけもなく、


評価の高低によってどれくらい給与に差が出ているのか、ということについても、多くの者は無頓着。


要するに、お金が好きなヤツは公立学校の高校教師などにはならんのであります。


金持ちになる見込みはないけれど、全員大卒で専門職、世間の大卒者平均以上のサラリーが保障され、あくせくしなくても時間の余裕もありそうだ……。


ってーんで、この仕事を選択した者と、自身の高校生活が楽しかった。だもんで、部活動の指導をやりたいのだよオレはアタクシは、


という者ばかり。


かくいうオイラも、金には執着ないので、自分がいくらもらってんのか漠然と知っているだけで、自身の給与明細すらまともに見ない。


のですけれど、


たまたま給料日翌日だったので、周囲周辺、給与関係に話が及んで、定年後、再任用で勤めている先輩教員が、


「ボクら、年金前倒しでもらいながら週3で仕事して、5年食いつないでけるけど、○○さん(オレの名ね)の世代は、65まで年金出ないし、退職金も削られる一方だし、殺生な話やねぇ……、だいたい、今、手取りでどれくらいあるの? ○○万はあるよねぇ……」


と、仰ったのですが、


アタクシ、すでにして、残すところあと6年で定年を迎える年齢になっておりますが、先輩教員の仰った○○万、手取りで頂いておりません。


その旨、報告致しますと、「嘘やろぉ、共済とかから借りたお金の天引きとかが大きいんちゃうの?」と、仰るのですが、


確かに、天引きはないわけではないのですけれど、それを加えても、先輩教員の仰った○○万には、遙かに手が届かないのでありました。


年に二度ある賞与も、オイラの世代は100万の大台に乗ったこと、未だかつて一度もありません。今後も乗ることはありません。


そして、給与もここから大きく上がることなく、あと数年で頭打ちになります。


考えたくもないから、考えないのですけれど、給与額のピークは実は10年前で、そこからどんどん目減りしております。


府民市民のみなさまが喜ぶので公務員叩きを推し進め、公教育の現場も、改革という名でズタズタにしてきたボンクラどものせいで、


本府で働いた場合と、条件の良い他都道府県で同じ職に就いた場合とでは、生涯賃金で3000万の差が出ると言われております。


60の定年まで働いて、マンション一個分違うんですぜ……。


そのこと、知っている者多いから、本府で教員になろうという者、激減致しております。


いきおい、なろうという者のレベルはダウンの一途を辿っております。


府教委は、人材を確保するために、


現役大学生なら、所属大学の教授からの推薦をもらえば、一般教養・教職教養を問う一次試験が免除される制度を導入しております。


現役大学生でない者には、「チャレンジテスト」というのを行って、そこで一定の成績を収めれば、一次試験が免除されることになったということのようです。


が、すべて茶番。


給与と勤務形態の条件を良くすれば、優れた人材が集まるだろうことは、誰が考えてもわかること。


オイラは、今更、転業できないし、するとしても厄介だから、辞めずに勤めているのですけれど、


いつもは、給与のこととか特に意識せず仕事しているのですけれど、


金のためだけに仕事してんじゃねーし。など、格好つけたりしてんですけど、


現実に目を向けたら、


やる気の風船が、いきなりしぼんで行く音が聞こえた。


ぷしゅ〜……。