作家と猫

昨日、冒頭部分の自筆原稿を読んだ、漱石の『永日小品』〜「猫の墓」


実は、漱石はそれほど猫好きだったわけでもなさそうだという話も目にするのですけれど、


明治の人にとって、いや、最近でも、昭和を象徴し、平成に至る「サザエさん」一家の「タマ」の例を挙げるまでもなく、
人にとって猫という生き物は、「居る時にはいるけれど、居ない時にはいない」といった程度の、空気のような存在だったのでしょうね。


と、思うのですけれど、それにしては、亡くなった家猫に墓を拵えてやろうというそのことだけで、
猫が亡くなったというそのことを文章にして残しているというそれそのことだけで、


漱石はやっぱり猫を愛しておったのだろうな、と思った次第。


内田百間正字は門構えに「月」)センセイの「ノラ」に対する愛の注ぎ方などは、むしろ、「おかしな人」だったのでしょうな。
オイラなどは、『ノラや』読んでも、ぜんぜん「おかしな人」とは思いませんのですけれど(笑)、
百間センセイには、「完全室内飼い」という共生の仕方がありますよということを教えて差し上げたい次第であります(爆)


にしても、昔から、物書きには(にも?)猫好きが多いようで、



室生犀星と愛猫の写真は、



何度見ても、微笑ましいのであります。



季節はずれでごめんにゃ〜!