はなじろむ

69年目の夏、


安倍晋三の広島平和祈念式典でのスピーチの内容が、昨年とほとんど同じだったらしいということに、


鼻白む。


広島市長が、集団的自衛権に触れなかったことにも、


鼻白む。


従軍慰安婦問題をどのように報道してきたかを、自ら検証した特集記事を掲載した朝日新聞


慰安婦問題を、朝日新聞が喧伝してきた捏造であると主張し、売国奴と罵ることがこの国を愛することだと思っている人々にも、


鼻白む。


豊かさのために、原発は再稼働し、海外に武器の輸出も致します。当面、自ら戦争はしませんが、戦争のお手伝いはさせて頂きます。


そういうやり方で得られる豊かさが本当に欲しいものなのかどうなのか?


ひとりひとりが自分の良心と向き合いながら、本気で考えなきゃいけない時なんじゃないかと思う夏、


秋に、海外修学旅行の付き添い決まっていて、


目のことがあるのでドクターに「ダイジョブですかね?」と訊ねたら、
特別行きたいというわけでもないので、「やめておいた方がいいね」と、言って欲しかったのですけれど、
「11月ならダイジョブでしょ。行ってらっしゃい」との返答。


海外行くには、旅券が必要、パスポート持ってないので申請せにゃならん。ぼつぼつ行かないと、行く暇がない間に合わない。
そろそろ申請しに行きますかというタイミングで、緊急入院手術したので、写真も撮ってない。眼帯外して、真っ赤な右目の証明写真。


淀川の北、神崎川との間で生まれ育ったオレ、実家は跡形もなくなったけれど、本籍はもとのままそのまんま。
今や、大和川の南に在しているけれど、旅券の申請に必要な抄本取りに、十三へ。


片目でよろよろ、十三から天王寺まで戻って、旅券申請の手続き完了。
旅券の写真が赤目になるとは思わなかった。炎天下、久々の外歩き、くたびれた。


何が悲しゅて、初の海外、


ティーンズの大半は、至極楽しみにしている気配ですけれど、
どのみち、観光地で土産物買って、アミューズメントスポットでわいわいするだけしたいだけ、


殊更に、それそのことを批判するつもりもございませず、


それならば、行き先は、マレーシアでも、グアムでもハワイでも、オーストラリアでも、香港でも、韓国でも、
はたまた、北海道でも、沖縄でもよかったのに、


金儲けを国是とする国、国家目標とする国に、
その目的目標のためには、民主主義や基本的人権は制約させて頂きますよという国に、
超富裕層が、権力も財貨も情報も文化資本も排他的に独占する国に、
民主選挙が行われず、報道の自由もない「明るい北朝鮮」に、


なぜゆえ、行かにゃならんのか?


ステマティックな英語教育、大層素晴らしいそうだけれど、四、五日滞在したところで、英語が身に付くはずもなし、


鼻白む。


はてさて、その頃はもう両方が見えるようになっているはずのこの目に、


何が見えますのやら?