イズム

定期考査終わって間もないのに、


実力考査……。


巷間騒がしているところのBenesseの外部模試。
進路指導のあれこれを外部の業者に頼らなきゃならんご時世、情けないやら悲しいやらなのですけれど、


試験監督中に国語の問題眺めるに、


Benesseが拵えたテストにしては、評論も小説も古文も漢文も、比較的良問。


自然科学と社会科学の根本的な相違について述べている佐伯啓思氏の文章、
自然科学の結論に「イズム」は介入する余地がないけれど、社会科学の結論の前提には「イズム」ありき。
そこ肝心ですから。でも、わかってない人多いですよね。


という内容。


アメリカ的市場主義経済のあり方を教科書として学ぶことに疑問を持ちましょーや。


という内容。


ニュートン力学が導き出したものは、一定の条件下において、その結論に揺るぎはない。
経済というもの考える上で、何が正解なのか?などいう決定的な結論などあり得ない。


にもかかわらず、


資本主義国家は、先進諸国は、資本主義・市場主義という「イズム」を前提としている。是としている。


美しき十代にとって、「目から鱗」になりそうな文章なのだけれど、本文の要旨、彼彼女らに理解できたかどうか……。


限りある資源を奪い合い、誰かから搾取すること、むやみやたらに消費することで、成立している経済構造。
その中で、学問やら知識というものが、「勝ち組」に回るためのアイテムとしか考えていないヤツら、ヤツら……。


搾取と隷属を前提とした原発を、おいそれと国内で稼働できない中、海外に売ろうとしているヤツら、ヤツら……。
集団的自衛権に付随したあれこれの中、武器弾薬を拵えて、関係各国に売ろうとしているヤツら、ヤツら……。


そういう社会構造を、「おかしいんとちゃうん?」と考えるのが学問であり、
そもそも、そういうことを考えるのが、経済学というもので、そういうことを考えるのが知性だと思うのだが、


そんなこと言っても、教えられる側は元より、教える側の多くも、誰も聞く耳持ちゃせんのよな……。


と、知りつつ、思いつつ、


聞く耳持ってる、数名がいると思うから、この仕事、


もうちょっと頑張ってみますわ。


うくく。