立憲主義の終わり

まだ年若い人のつぶやきが目に入る。


 「閣議決定して当然。でないとあまりにも日本って国がズルすぎてズルい国だと思われる」


そういう考え方をする人がいるのだな。と、驚いた。


そして、


多くの人々が、そういう考え方に導かれているのだな。と、気づいた。
若者の右傾化傾向というのものの正体がわかったような気がした。


そして、呆れた。


 有事に際して、カネだけ出して人を出さない、ズルい国。
 カネは出しているのに、感謝されない卑屈な国。


そんな国だと思われぬようにするために、「集団的自衛権」はそれを行使できるようにすべきである。


そんな理屈を、本気で信じている人がいる。


心の底から、馬鹿だと思う。愚かだと思う。


国民に武器を持たせて人殺しに参画参与させるのと、銃は金輪際手にさせませんと誓うことの、


どちらが、国家として、人として崇高であるか?


そんなことは、火を見るより明らかであるにもかかわらず、


今回の閣議決定を許してしまうことは、


この国が、「法治国家」であることを放棄したことを認めてしまうことなのだということ。


「徴兵制」を視野に入れ、それを前提にした国家として動き始めるのだということ。


戦いたい敵、叩き潰すべきであると人々に思わせている敵を、作り出している者どもがいて、
それで得をする者どもの思惑に踊らされているのだということ。


首相自身がわかっていたように、本来は、
集団的自衛権の行使には憲法改正が必要。安倍政権のやり方は、憲法違反。


三権分立の原則に反した閣議決定は無効。まだ遅くはない。


「平和」を捨てた自民党、そして、公明党に、


あなたは、何を期待するのですか?