下り坂の上り方
五十数年も生きておりますと、
聖人君子に生まれついたわけではございませんので、
あの日、あの時、あの瞬間、
あぁすれば良かった、どうしてこうしなかったんだろう……。
と、後悔することのひとつやふたつは、
いや、みっつやよっつは、
あいや、
いつつやむっつや、ななつややっつは、
ありますわけで(爆)、
それは、ニンゲン様相手のこともあれば、ニンゲン様相手のことと限ったわけでもないこともある中で、
現在ただ今に至っているわけですが、
当方、自省内省反省というものを致すくらいの、良心と魂の欠片は持ち合わせておりますので、
もう、ああいうことは繰り返すまい、と思いながら日々を送っているうちに、
今のような生活態度になっているわけですが、
そのおかげか、
素敵な人たちや、命あるものに囲まれながら生かしてもらっている、
と、思っているわけですが、
それでも、まだ、あぁすれば良かった、或いは、あぁいうことは軽々にすべき言うべきではなかった……、
ということが、今になってもあるという、浅はかなニンゲンでありながら、
取りあえず、自分だけでなく、すべての生きとし生けるものが、
ハッピーでいられるような世の中になることをこいねがって生きよう生きたいと、
思っております。
どこかの誰かや、誰かの家族や、誰かが家族のようにしていた命が、
天に召されたという話を耳にすると、
そう遠くない、自分の順番が来ることを思うのであります。
自分の順番がやって来たとき、他の誰でもない自分自身が、
くだらねー人生だったと、思わないようにしたいものだと思うのであります。
今日の新聞夕刊にあった、役者・佐藤蛾次郎のコトバ、
人生の下り坂を楽しめ。カッコよくグレて好きなことをしろ。意に反することをするな。誰かに何かに媚びるな。
に、反応しつつ、
己のためだけに生きるな。
そんなこと、つらつら思う夜。