教科書のススメ

次年度に使用する教科書をどいつにすべぇかな〜と思案している今日この頃、


各出版社の営業マン、足繁くやって来る。来るたび名刺を置いていく。同じ人の名刺でカルタができそうなほど。
前任校とは大違い(爆)


そりゃ、ひとたび採用されたなら、一個学年、例えばウチのガッコなら400冊が売れるわけで、嬉しくないはずがない。


と思うのだが、聞くところによると、「国語教科書」というヤツ、
編集、校正から、検定に通して日の目を見るまでの時間と労力の割には、実入りは少ないよーで、


多くの出版社は、儲け度外視、
「ウチの社は教育界に貢献しているしておりますのですよ」という自負や、
文化的かつマジメな出版社であるという信用度とブランド力のアップのためにやっているようなところがあるわけで、


少子化の中、教科書から手を引いてしまった出版社もあれこれ。「角川書店」とかね。


んな中、どの出版社の教科書も、大きな冒険するでなく、
定番的な教材を投入しつつ、新しめの小説やら評論、どんな書き手の文章を選びましょうかねーてとこでせめぎ合っている。


でもって、どーやら、「指導用資料」や「付属教材」のあれこれに注文つける教員も少なくないらしく、
「ウチはこんなの付いてます。あんなの付いてます」と、営業マンの皆さまオマケ合戦にも熱心。


ですけんど、オイラの場合、教科書所収教材の「原文テキストファイル」があればそれで十分、オマケにはほとんど関心ございません。
ま、「古典」においては、品詞分解やら語句やら句法の解説はついてて幸いでありますが、


やっぱ、中味でしょ。


ちゅことで、オイラが選んだ教科書を、今の1年生は使っておるのですけれど、
あろうことか、近隣周辺の似たようなタイプの高校さん、軒並みウチと同じ教科書を使っているという話。


出版社の営業マンから、「情報交換されたり、ご相談されたりしているのですか?」と逆に尋ねられたが、
んなことは、致しておりません。相談してたら、オレのこと、違うのを選んでいたと思うよ(笑)


で、今の1年生が、2〜3年次に使う教科書選んでいるわけだが、


「現代文」は、最も硬派と思われるヤツを採択致しやした。


で、各社の教科書、パラパラめくって眺めていて思うこと。


高等学校の国語教科書というヤツには、この国の良心と呼んでも過言ではないコトバと文章が居並んでいる。
若干の例外もないではないけれど、でもって、その例外も大きな問題ではないけれど、若干の例外が収められているような教科書をオイラは採択しませんが、


世の中の人たち、みんな、


高校の「現代文」の教科書、読めばいいと思うよ。


そうしたら、まともな思考の持ち主、もうちょっと増えるんじゃないかな?


作家でござい、文学者でございって顔してるけど、
石原慎太郎の書いた文章なんて、どこのどの教科書にも載ってませんから〜。