良識派

憲法改めて、戦争できる国にしよーじゃないですかっ!


とか、


平和利用するのは当然のこととして、あちらが持つなら、我らも持とうじゃないの核兵器


など言うてる、アタマん中が芯から腐った人たちのことを、


そーだそーだ!


と、後押ししたりする「良識派」たちが跋扈する今日この頃、


先の戦争前夜、


ガッコという場所では、


「キョーシ」などいう仕事をしていた連中の大多数が、


一億一心火の玉だ! とか、
鬼畜米英! とか、
撃ちてし止まむ! とか、
八絋一宇


などいうスローガンの元、目の前にいる若者を、無責任に鼓舞し、その背中を押して、戦場に送っておきながら、


敗戦後は、掌を返して、


戦争反対! 民主主義万歳!


なんちゅこと言うたわけで、


それは全くの、事実なわけで、


それほどまでに、「恥」というのを知らないのがニンゲンという生き物なのですが、


オイラは、別に大したヤツではないけれど、


自分自身のアタマで考えて納得できない、恥ずかしい生き方はしたくないので、


掌返すことだけはしたくありません。てか、できません。


のですが、


掌返したり、面従腹背しないと生きていけないご時世に、少しずつ、確実に、なってきておりますので、


一度は、この仕事から足を洗おうと思ったこともありましたが、


オレみたいなのが、この現場にいないとあかんやろ。とも思うので、


志を曲げずにできるギリギリのトコまでは、やりますか……。と、


今も、この仕事やっておりますが、


今の職場に替わって2年目、


難関大合格! とか、 グローバルな視野に立った有意の人材の育成! とか、


言うている中、


オレの感じている切実さや圧迫感について、あれこれ考えている人は、


あまりいないようで、


その時が来たら、掌返すんだろうな、あなたたちは……。


と、思うので、


掌返せないオイラが「仲間はずれ」になる時は、


早晩来るんだろうな……。でも、来なければいいんだけどな……。


と、


安部公房の短編『良識派』を、生徒らと一緒に読んでいて、


強く思った。