愛という憎悪
誤解を招きかねないことを承知で言うと、
ボク個人にとってはどうでも良いこと、些細なことなのです。
「歴史的に見れば、日本に領有権があるのは明らかだ」ということを、万人に納得させられるほどの知識もなければ、勉強もしておりません。
だから、
ウチのものだと主張したり、或いは、そちらのものとしてお譲り致しますと言えるだけの根拠も確信もありません。
そんな島々について、
こちらがウチのものだと言い、あちらさんもウチのものだと言って折り合えない折り合わない。
舐めるなよ。舐めているのはオマエの方じゃ!と、揉めている。縺れている。
それを解決する手段はふたつしかない。と、内田樹氏が書いていましたが、
ま、そうだろうなと思う。
ひとつは「戦争」、もうひとつは「外交交渉」
となれば、
双方が同程度の不満を持つ「五分五分の痛み分け」という解決を目指すしかないのだけれど、外交交渉は、政権基盤が安定している「つよい政治家」しかできない。と、氏は言う。
のであるが、
このたび、国政に打って出ようという方々は、この国を、憲法を改悪して、戦争のできる国にしたがっておられる。
それを支持する国民は、この国を「戦争」のできる国にしたがっているようにも見受けられる。
日本人にしても、中国人にしても、韓国人にしても、
ボクが知ったこと以上に、竹島や尖閣諸島の歴史的経過について知っている人がどれだけいるのかわからないけれど、
どうして短絡的に、竹島はウチのもの、尖閣はウチのもの。と、主張できるのかが、ボクにはわからない。
そして、海の向こうで、
日本企業の工場に火を放ったり、日系デパートを破壊したりする人々が何を考えているのかも、ボクにはわからない。
この国の人々が、
神戸や横浜の中華街で狼藉を働いたり、中華学校や朝鮮学校の生徒らに無用ないやがらせを行わないことを切に願う。
そういうレベルで互いを嫌い、憎み合っても、それぞれに資するものは何もない。
内田氏は先の文章の中で、「領土問題にはステイクホルダー(利害関係者)の存在があるけれど、メディアはそのことを報じない」と書いている。
米国は竹島、尖閣、北方領土のすべての「見えない当事者」である。領土問題が解決しないで、日本が隣国と軍事的衝突に至らない程度の相互不信と対立のうちにあることによって、自国の国益が最大化するように米国の西太平洋戦略は設計されている。もし領土問題が円満解決し、日中韓台の相互理解・相互依存関係が深まると、米国抜きの「東アジア共同体」構想が現実味を帯びてくる。それは米西戦争以来120年にわたる米国の西太平洋戦略の終焉を意味している。米国は全力でそれを阻止しなければならない。
日韓、日中の関係が良好になってもらっては困るのがアメリカ
日韓、日中の関係はそこそこ悪いまま、領土問題は解決せず引きずったままでこじれていて欲しいのがアメリカ
「漁夫の利」のために、自ら進んでハマグリやシギになることはない。
にしても、
ニンゲンという生き物、いつになったら、いい加減、自分のことだけ、自国のことだけ考えるのやめにするんだろな……。