許しは罰よりも……
いろんなものが「ない」オレではありますが、
「寛容」という点においては、若い頃に比べて、どんどんまぁるくまぁるくなっております。
そりゃオレにだって、いけ好かない人やら許せないヤツってのがいないではありませんのですが、
どっちかっつーと、思っていること言いたいことは誰彼構わず遠慮会釈なく口にする方なのですが、
それがたとえ極悪人であったとしても、相容れない者をなき者にしようとまでは思わないのであります。
自分とは相容れない者を排除する、社会というものから抹殺する、という方法やり方で、人の世がハッピーになったことはついぞなかったし、これからもなるとは思えないからであります。
この国の大多数の8割を超える人が、
「死刑制度」というものに賛成しているようですが、
そういう意味においても、オイラは「死刑制度」には反対の立場を取る者であります。
みんな一緒に同じ方向を向かなきゃ許されない世の中より、あっちを向いているヤツもいて、こっちを向いているヤツもいるけれど、それぞれがそれぞれに対して、ま、いーんじゃないのと「寛容」な「社会」の方がハッピーだと思うわけです。
嫌いだから、消えてしまえ。
というより、
嫌いだけど、そこにいていいよ。
という方が、理性的だし知性的でしょ。
と、昔っから思ってはいるのだけれど、
9年目になる今の職場の環境も、その思いに一層拍車をかけているように思うのです。
許す心がないとどうしようもない人たちを、仰山見てきましたので……。
にも関わりませず、こちらが向こうを許していても、
嫌いだから、消えてしまえ。
と、いう思いに囚われて生きていくだろう人の方が多そうなのが、悩ましい……。
嫌いだけど、そこにいていいよ。
と、言うオレが、
嫌いだから、消えてしまえ。
と、言われる日が、本当に来そうで、悩ましい……。