景色はどうして 後ろに流れる?
「送ってってやるよ」
とか何とか言って、かわいこちゃん隣に乗っけてサザンとかユーミンとか流しながらクルマ走らせてるよな連中は、人種が違うと思っていた。
のに、
バカでかいクルマのハンドル握って、高速道路走らせてんのが他でもないそのオレなのだということが、
後ろに流れていく風景の中、なんだかいつも違和感。
クルマ所有できるようなニンゲンになったということに対してではなく、「俗はヤダね」とか言いながら、物質文明みたいなもんに絡め取られて生きているっちゅことに対する違和感。
なのだが、
行き着く先はいつも、海でも山でもリゾートでもなく、
"ライブハウス"
今夜もクルマ転がして、ロックを転がしに。
"夜想"5周年〜第二夜。
「荒涼天使たち」
ケルアックだったよな、確か。『路上』は読んだけど。ビート・ジェネレーション……。
自分がバンド始めた時、こーゆー音を志向してたよな。と、今夜も思った。
「THE CAMPS」
やっぱ、ラモーンズでしょ。ワンツースリーフォー!
「モンスターロシモフ」
アサクラくんはデカイが、紡ぎ出すコトバちゅものの持ってる力もまたデカイ。
パブロックだったはずが、ガレージパンクだったはずが、いつの間にやらアコースティック・ユニットな我ら、弾き語りだろうが、パンクだろうが、R&Rだろうが、ブルーズだろうが、オルタナだろうが、ポップロックだろうが、毒を孕みつつ、いつでもどこでも誰とでも絡めるフレキシブルさを身に纏い、どこへ行くのか……、
それは風に訊いとくれ。
そして終演後、
「送ってくよ」とか何とか言って、
載っかってんのは、巨人モンスター・アサクラとアッシュくん。
隣に乗っかってる相方は、まぁ、かわいこちゃんということで、
オレの人生、そんな感じ……。