Twins

高校の時にやってたバンドのリズム隊は一時、


双子だった。


あの頃は、ドラムは手数が多ければ、ギターは早弾きができれば、それが「上手い」ということだと思っていたし、ベースの巧拙なんてぇのほとんど意識していなかった阿呆だったが、


今思えば、


双子のリズム隊って鉄壁なのではなかったか?


一卵性ということは、同じ遺伝子DNAで構成されておるわけで、先天的なところでは同じタイム感を有しておると考えられる。


なんてこと思うのだが、意外に「双子のリズム隊」っての聞かない。
どころか、「双子がメンバーにいるバンド」ですら、すぐには思いつかん。
"ザ・ピーナッツ"は、バンドじゃないし……。


双子は双子であるがゆえ、ふたりで同じこと似たようなことをやるのを避けようとするのかも知らん。


"タッチ"の上杉達也も、野球始めたの、弟が死んでからだし(笑)
高校ん時のリズム隊ふたりは、ふたりとも剣道部だったけど(笑)


ガキの頃は両方揃って知ることの多い双子も、オトナになると、ふたり同時に知り合いになることはむしろ稀。知り合ったヤツが、あとから実は双子であると知らされる。


この目の前にいるニンゲンと同じ顔をしたニンゲンが、ここではないどこかに、もうひとりいるという感覚は実に奇妙。


生まれてからずーっとそうだった本人としては、そう不思議でもないのかも知らんけど。


双子にまつわる小説ミステリー、ドラマに映画、いろいろあるが、


双子というモノが包含するところの神秘性っちゅーか、キッチュさをこれでもかと突きつけて来るのは、何と言っても、


"Diane Arbus"の撮った、かの有名な一枚の写真。
キューブリックが映画"The Shining"の中でそのイメージを剽窃した写真。


著作権云々ございますから、ここに貼ること致しませんが、ネット世界には転がっておりますゆえ、検索されたし。


かわいい筈の双子の姉妹の肖像が放つ、この禍々しさは何?


双子、摩訶不思議なり。