「年下の男の子」から

出勤前、時計代わりのNHKニュース。
いつも出かける時間になって、田中好子さん告別式の模様。


もっと他に報道すべき大切なことあるだろーが!


と、天の邪鬼なオレ、言いそうなもんだが、それはそれ目を止める。


全盛期にはミキ派だったが、ランちゃん美し。歳を美しく重ねる見本。


そして、重ねようにも重ねられなかったスーちゃんの残した肉声のメッセージ。
力のない声を絞って語るこの世への未練……。


朝っぱらから、なんちゅもん聞かせてくれますの……。
オレは元々そーなのだけんども、涙もろさに拍車がかかっておりますのです。


涙こそこぼれ落ちはしなかったが、しばらく口が利けなかったさ。


死に瀕して、己の死を覚悟した者が、


震災被災者に悔やみの言葉を述べ、天国でお役に立ちたいとか言うわけで……。
社会に恩返しとか言うわけで……。


芸能人としての立場意識した自己演出なのか、心の底から沸いて出た本心なのか、いずれにしても凄まじい。


そして、残った者に「幸せな、幸せな人生でした」と感謝しながらも、「もっともっと女優を続けたかった」という無念は隠さない。


50年が100年生き長らえたところで、悔いのない人生なんて、


ないんだろーな……。


でも、取りあえず、時間はたっぷりあるに越したことはない。


長生きしよーぜ。