縁は異なもの

十有余年前、


ガッコという名の、教室という名の場所で、向かい合っていた男が、


同じ夜、オレが歌った後の同じステージで歌っている。


生きてりゃいろんなことがある。


二十有余年前、


オレが暮らしていた街、今も暮らしていたかも知れない街がぶっ壊れていて、


そこに救援物資届けようとしている男がいる。


被災地に赴いている、オレが心の中で信頼している写真家・文筆家のブログによると、


被災荒野は尽きることなく延々と続き、青森から茨城、そして千葉まで続いているらしい。


ぶっ壊れていない街で、生き長らえているオレは、


いつものように歌ってきた。