そして神戸

ティーンエージャーだった頃、6年間通った街。


そこでオレが学んだこと知ったこと、


世の中にはいろんな音楽があるということ、いろんな楽器があるということ、そして五線譜の読み方。


学校のブラスバンドというのは、音楽の楽しみ方をスポイルしたところで成立しているものであるということ。


「国語」という教科科目が、大学受験に必須主要な科目でありながら、「文学」と蜜月している以上、権威主義とか上昇志向とか安全志向といったものとは大きくかけ離れたところに位置しているということ。


生まれ落ちたその時から優位に立つものがいるということ。そして、そのことに疑問を持たぬ者がいるということ。


教師という生き物の中には、下劣極まりない輩が紛れ込んでいるということ。


オレは、集団というものに迎合しながら生きるのに向いていない人間であるということ。


それが良かったのか悪かったのかはわからないが、


オレはあの場所で、そんなことどもを学び知った。


16年前、オレの同級生も何人か亡くなったと聞くその場所に、


十代の大半をそこで過ごしたその場所に、


オレは、あれから1度しか足を踏み入れていない。


別に意識的に避けているわけではないけれど、


神戸は、


そんな街。