ギ〜ン

卒業式、「来賓」と呼ばれる人々やって来る。

コームイン&キョーインへの風当たり何かと強い昨今、
自家用車での通勤は、特別な事情なければなかなか認められないし、認められた場合であっても、駐車スペース充分あるのに敷地内での駐車は許可されない。
自腹切って近隣の駐車場を借りなはれってことになっている。
オレには信じられないことだが、通勤時間節約のためにガソリン代とバカ高い駐車場代自腹切ってる人、結構いる。

荷物運ぶ必要に迫られて、その日だけクルマで行こうと思っても、事前に許可取れだの、外のコイン・パーキングに入れて来いだのとうるさい。

のだが、
「来賓」と呼ばれる人たちについては、クルマでやって来ても入れてあげてね。と言われる。
無論、「来賓」にも、自転車やらタクシーやら電車使ってやって来る人もいるけれど、

ある種の人々は、必ずクルマで乗り付けてくる。
連中、自分から「本日はおめでとうございます。○○ギ〜ンの△△と申します」と名乗ることまずしない。
門番やらされてるオレたちが運転席に近寄り誰何して始めて「○○ギ〜ンの△△です」と名乗る。「です」と言うヒトはまだまとも、「△△や(知らんのか?)」って感じのヒトもいる。
秘書と思しき人が運転している場合、大抵の場合、秘書さんは大層腰が低い。だが、その場合は逆に、助手席に座っている本人が尊大である可能性がかなり高い。
そんなこんなで、連中、ご苦労ご苦労って感じに門をくぐって行く。

で、来賓の紹介が済んだら、そそくさと退席するヤツもいたりする。
ここでの営業活動はこれで終了。忙しいのよオレは。ってことなんだろな。

「教職員、保護者ともに自家用車での来校は遠慮していただいておりますので、来賓の方々におかれましても当日、お車での来校はご遠慮くださいませ」と、なぜ言えぬ。
特別扱いして周囲がおだてるから、連中、増長してますますふんぞり返るのである。

死界ギ〜ン、 不快ギ〜ン、 ギ〜ン、 ギ〜ン。